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地域間格差は縮小に向かっている

2014年12月3日(水)

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 日本経済は、4月の消費税率引き上げ以降、回復の足取りが重い状況にありますが、とりわけ地方経済の回復の遅れが指摘されています。実際、10月の全国の百貨店売上高(日本百貨店協会発表)をみると、大都市(10都市)の売上が前年比0.9%減と小幅マイナスにとどまったのに対し、その他の地方都市の売上は大都市を上回る減少(10都市以外の都市は前年比4.8%減)を示しました。

 その背景には、消費税増税に加え、ガソリン代や電気料金、食料品価格など身の回りの物価上昇が影響した可能性はあります。とくに日常生活に車が欠かせない地方では、ガソリン高が暮らし向き実感の悪化に直結しやすい面は否めません。

 一方、マクロの統計をみると、多くの指標が2013年初以降、(2014年4月の消費税率引き上げの影響を受けつつも)基調としては改善を示しています。マクロの景気を表す代表的な指標であるGDP(国内総生産)ギャップ(日本経済の需要と潜在的な供給力との差)を見ると、2013年第1四半期から概算で1%程度改善しています。こうしたマクロで見た日本経済の回復は、概ね大都市圏に恩恵をもたらしただけであり、地方にはほとんどメリットはなかったとの見方があります。果たしてアベノミクスは都市と地方の格差を広げたのでしょうか。

都市と地方の格差拡大は本当か?

 実は、そうした見方と必ずしも整合的ではないデータがあります。下のグラフは、有効求人倍率を①全国平均(黒太線)と、②同倍率が高い5県(都道府県)の平均値(赤点線)、さらに、③低い5県の平均値(青点線)を、時系列で並べて示したものです。各時点のデータを用いるため、時点ごとに5県の内訳は変化していることを注記しておきます。

 このグラフから読み取れることが3点あります。

 第1は、全国の有効求人倍率は、現在1.09倍と22年ぶりの高水準にあるということです。リーマンショック直前の2007年も1倍以上でしたが、現在のほうが、さらに高い水準にあります。つまり、マクロ全体でみれば、日本の労働市場は22年来の好調期にあります。

 第2に、有効求人倍率が高い5県の平均値を見ると、この値は、2007年の水準にわずかながら及んでいません。

 第3に、有効求人倍率が低い5県の平均値を見ると、現在も1倍以下にとどまっていますが、2007年の値に比べれば、明確に高い水準へと改善しています。

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「地域間格差は縮小に向かっている」の著者

武田 洋子

武田 洋子(たけだ・ようこ)

三菱総合研究所チーフエコノミスト

日本銀行を経て、2009年4月より三菱総合研究所政策・経済研究センター主任研究員(シニアエコノミスト)、2012年4月より主席研究員(チーフエコノミスト)。内外経済分析を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師