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大量の情報に右往左往せず、冷静に未来を予測するための視点

「いつか起こりそう」でとどまらず、「いつ起こるのか」にこだわろう

2014年12月11日(木)

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 新興国の失速で世界経済の牽引役が見当たらない中、円安・株高を導き、国内の景気を押し上げてきたアベノミクスにも変調の兆しが見え始めた。国内外で先行きの不透明感が増す中、来る2015年をどう見通せばいいのか。そのために押さえておくべき4つの産業動向を、ボストン コンサルティング グループ(BCG)のパートナーが解説する。最終回は、前回までの各論を踏まえて、改めて冷静に未来と対峙するために必要な視点を整理する。

 小型無人ヘリコプターが配送センターから空に舞い上がり、アマゾンのロゴの付いた箱をユーザー宅の玄関先に下ろす。米アマゾン・ドット・コムの新しい宅配構想の映像に驚いた方は多いと思う。実用化に向けて準備をしていることにもさらに驚かされる。

 このところ、こうしたプロペラが4つついた小型無人ヘリ、通称「ドローン」の有効性、将来性が注目されている。実際、道路建設時の調査、鉱山の土地測量、農作業用データの収集、災害地域の状況把握など、多くの用途で活用され始めた。従来、人力で労力をかけて収集していた情報を、無人ヘリが空から難なく取得する。無人ヘリというより空飛ぶロボットに近い。

 これらの流れから、「空の産業革命」が始まると言う人もいる。世の中の期待が盛り上がると、そのような時代が早々に来そうだ、乗り遅れてはならない、と考えがちだ。一方で、一歩引いて考えると、本当にSF映画のような状況がすぐに来るのかという疑念も生じる。

 今回、徹底予測というテーマで、金融、小売、自動車などの産業において、新たに起こりそうな潮流について論じてきた。近年、各産業においてデジタル化や技術の新しい波が根本的な変革を引き起こしつつあり、人に先んじて将来を予見し備えることが一層重要になっている。

 だが、いつかは起こりそうだとは理解できる一方で、どれくらい先に起こるのかを正確に予測することは難しい。大切なのは、起こりそうなことにアンテナを張りつつも、熱狂気味の空気に流されず、どれくらい先に起こるのかを冷静に判断することである。

 これらを踏まえて、今回は、世の中で注目されている潮流が本当に近いうちに実現するのか、それが起こるのはいつなのかを見極めるために、どんな視点を持つべきかを論じてみたい。未来を確実に予測することは難しいが、いくつかの定石的な問いを意識するだけでも予測精度は上がり、時代の空気に流されずに自分のなりの考えをもって臨むことができる。

必要な環境は本当に整うのか、冷静に問う

 まず、最初に問うべきは、その事象が実現するために必要な環境が整うか、である。「大潮流が来たのでは」と肯定的な議論が高まる状況では軽く見られがちだが、最も重要な問いである。

 例えば、1年ほど前、メガネ型のウェアラブル端末が急速に立ち上がり、世の中を変えるという論調があふれた。グーグルグラスをはじめ、こうした端末は、全く新しい付加価値をユーザーに与え、生活を変えてしまう可能性さえあるとされた。

 当時、西海岸では多くの先端ユーザーが既にメガネ型端末を使い始め、絶賛しているという報道もあった。だが、最近は、あまり話題になっていないし、この機会を捉えようと先を争っていた企業の熱も冷めつつある。

 なぜか。多くの理由が考えられるが、ユーザーの素朴なニーズである「電池の持ち」もよく指摘される問題の一つだ。要は、平均的なユーザーが日常的に使えるレベルの電池の持続性を実現できず、頻繁に外して充電するのは億劫だという点である。

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「大量の情報に右往左往せず、冷静に未来を予測するための視点」の著者

内田 有希昌

内田 有希昌(うちだ・ゆきまさ)

BCG シニア・パートナー

東京大学文学部卒業。カーネギーメロン大学経営学修士(MBA)。株式会社三和銀行を経て現在に至る。BCGジャパンのオフィス・アドミニストレーター(統括責任者) 。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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