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ソーシャル要素を取り入れてビッグデータのアプリは魅力的になる

健康増進、ドライブの友、犯罪捜査支援にも

2014年12月25日(木)

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 前回、ビッグデータをフル活用したアプリとして、Mashup Award 10で最優秀賞を受賞した「無人IoTラジオ Requestone (リクエストーン)」や、「intempo」をご紹介しました。ビッグな音楽メタデータ「グレースノート」を活用して、演奏時間をはじめとする様々な条件、キーワードの合致等を見て選曲するところがミソでした。

 メタデータ賞を受賞した「Steky Memory」は、クラウド上で写真を、自分の感動の言葉付きでアルバムとして管理できる点が「今日(こんにち)的」な特色の1つでした。これをもう1歩進めて、登録ユーザーみんなが投稿・記録ができて、自分自身の目標管理や進捗管理が可能なばかりか、友人・仲間と一部データを共有して互いに励みになる、というソーシャル要素を入れたアプリも受賞作の中にあります。

首都大学東京・渡邉研究室の作品群

 Mashup Awardに実力勝負で殴り込みをかける大学の先生や大学院生は数少ないですが、その中で、首都大学東京・ネットワークデザイン研究科の渡邉英徳先生とその研究室は例年上位に入り、様々な賞を受賞されています。

 前回記事では、一昨年のMA8で優秀賞(準優勝)に輝いた 「コトバノモリ」の感情解析応用ポイントなどをご紹介しました。制作者の原田さんは、今回のMA10ではご自身の体験を生かして、駅における妊産婦さんの声と一般ユーザーの声をマッチングさせる「Babeem」を作り、Geek Girls部門賞を受賞。全体ランキングの中でも FINAL進出の栄誉に輝きました。

 渡邉先生自身も主力で加わった作品としては、コトバノモリの前年MA7に「東日本大震災アーカイブ」を出品して優秀賞を獲得(準優勝)。「マッシュアップ技術を活用することで、社会に対して何ができるのか提示した、これまでの Mashup Awards の金字塔的な作品」とまで高く評価されました。

 MA8では「東日本大震災マスメディア・カバレッジ・マップ」で、震災直後にマスメディア報道が伝えた情報と,現実の被災状況や支援を必要としていた地域など,インターネット・ユーザーによってボトムアップで提供された情報を,デジタル・アース上に統合して可視化。その結果をもとに,非常時にマスメディアとオウンメディアを相補的に活用するためのシステムとインターフェイスのデザイン手法を提案されました。災害直後の混乱の中、マスメディアとソーシャルメディアを立体地図、航空写真上で統合してより適切な判断を支援するという、国民の命を守る社会的意義の大きなアプリだ、といえるでしょう。

 これらの開発技法、ノウハウを広める意味で、共著で、書籍『Google Earthアプリケーション開発ガイド』(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)も出しておられます。もう1冊、一般向けにデジタルアーカイブを紹介し、その意義を説いた本として『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方』(講談社現代新書)があります。

 渡邉研究室の様々な作品は、そのデータ作りに協力した地元の人をはじめ、様々な人々に使われ、時には研究室メンバーが積極的にインタビューに出向いたりして作品にフィードバックしているところが一味違います。作品と社会とのつながりに常に気を配り、ビッグデータやオープンデータを単に即物的に扱うのではなく、データの提供者、利用者にどう貢献し、引いてはより良い社会の実現にどう寄与するかを考えている様子、その背景が上記の新書本から伝わってきます。

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「ソーシャル要素を取り入れてビッグデータのアプリは魅力的になる」の著者

野村 直之

野村 直之(のむら・なおゆき)

メタデータ株式会社社長

NEC、MIT人工知能研究所、ジャストシステム等を経てメタデータを創業。ビッグデータ分析、ソーシャル活用、機微情報の匿名化ソリューションなどを提供中

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官