• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「着実な縮小計画」を怖がるな

森田朗×膳場貴子 特別対談(3)

2015年1月23日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 人口減少時代に何が起きるのか。「現実」をつかんでおこう。リアルなデータを基に、「待ったなしの明日」を知る。それが「何をすべきか」を知るための道だ。まずは、膳場貴子さんとこれから解決すべき問題点を洗い出していく。その3回目。(前回から読む)

医療費40兆円、借金14兆円増のリアル

人口が減って、高齢化が進んで、社会保障費がふくらんで……というのが大変な事態だということは、頭ではわかっているのですが、普段の生活の中ではどうも実感できない部分があります。

森田 朗(もりた・あきら)
国立社会保障・人口問題研究所所長
1951年、兵庫県生まれ。76年、東京大学法学部卒。行政学、公共政策の研究者として、東京大学大学院法学政治学研究科教授、東京大学公共政策大学院教授、同大学院院長、総長特任補佐、東京大学政策ビジョン研究センター長、学習院大学法学部教授などを歴任。東京大学名誉教授、厚生労働省中央社会保険医療協議会会長。

森田朗(以下、森田):扱う金額が大きすぎるからかもしれませんね。例えば、いま日本全体の医療費が40兆円で、その0.1%は400億円です。この差って、1000円と1円の差と同じなんですよね。1000円と1円と聞くとぜんぜん違うように思えますが、40兆と400億だと、どちらも「すごい金額」という感じになってしまう。

膳場貴子(以下、膳場):そうなんですよね。グラフで税収と医療費の割合などを見ると、「こんなに医療費に出て行ってしまうんだ」ということがわかったりするんですけど。

森田:2015年度の国の一般会計予算案が、先日閣議決定されましたが、それによると、税収が増え、以前よりは改善されてはいますが、まだ収入の39%は借金でまかなっているんですよね。返済に23兆円くらいあてていますが、借金の増加は14兆円くらいあります。消費税の1%が約2.7兆円の税収にしかなりませんから、この割合でも、消費税にして数%分の借金が増えていることになります。

膳場貴子(ぜんば・たかこ)
ニュースキャスター
1975年、東京都生まれ。97年、東京大学医学部健康科学・看護学科卒。同年、アナウンサーとしてNHKに入局、「おはよう日本」「プロジェクトX」などで活躍後、2006年フリーアナウンサーに。TBSと専属契約を結び、現在「NEWS23」のメーンキャスター。選挙時の特別番組のメーンキャスターも務める。

膳場:お小遣い帳のように国の予算を見ると、実感がわいてきますね。そう聞くと、消費税率を2%上げるか否かという議論の見方も変わってきます。

森田:これらのほとんどが次世代のツケになっているという状況です。極端ですが、これは社会保障制度が崩壊して、給付をゼロにするなどのことがないかぎり、精算されないでしょう。

ソ連はペレストロイカで国が崩壊したとき、市場経済への改革を断行する過程で年金および医療保障を全部やめたんですよね。無償だった病院も有料にした。そうしたら、平均寿命が男性の場合7才も下がったそうです。高齢者を医療で救えなくなるので。また、乳幼児の死亡率も大きく上がったそうです。

森田:社会保障が破綻すると、まず弱い人から影響を受けます。そういう状況は避けたいですよね。

膳場:人口ピラミッドが健全化しないと、少数の若者が多くの老人を支える構図は変わらないですよね。

コメント7件コメント/レビュー

企業の成長予想は、必ずしも国内市場だけを見ている訳ではありません。既に、国内市場の成長は見込めないと、多くの企業は見通していると思います。でなければ、設備投資などをしくじり、すぐに資金繰りが悪化し、破たんするからです。一方政府は、とりあえずそういう危険性は無く、各部署が予算取りに都合がいい数字を持ってくればいいので、楽ですよね。(2015/01/23)

「人口減少時代のウソ/ホント」のバックナンバー

一覧

「「着実な縮小計画」を怖がるな」の著者

森田 朗

森田 朗(もりた・あきら)

国立社会保障・人口問題研究所所長

行政学者。東京大学大学院法学政治学研究科教授、東京大学公共政策大学院教授、同大学院院長、総長特任補佐、東京大学政策ビジョン研究センター長、学習院大学法学部教授などを歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

企業の成長予想は、必ずしも国内市場だけを見ている訳ではありません。既に、国内市場の成長は見込めないと、多くの企業は見通していると思います。でなければ、設備投資などをしくじり、すぐに資金繰りが悪化し、破たんするからです。一方政府は、とりあえずそういう危険性は無く、各部署が予算取りに都合がいい数字を持ってくればいいので、楽ですよね。(2015/01/23)

コメントへのコメントで恐縮ですが、参考になれば・・・。 ・日本の1/10の人口のオランダが日本より豊かで社会保障も完備している→国民一人当たりの数値で見れば人口の少ないほうが有利(中国<シンガポールが良い例)・オランダや英国並みの住宅の広さが享受できる→持ち家の床面積では大差ありません(問題は賃貸物件における差です。欧州の大都市圏は日本よりも狭小)・大学への進学率は先進国のなかでは最低な日本→日本は学歴による賃金格差が小さいためであり労働生産性とは無関係(海外は学士インフレなので無駄なお金をかけて大学院卒の資格を得る) 仰ることは同意できますがあまり海外に幻想を抱かれても、と老婆心ながら。(2015/01/23)

ソフトランディング・・オランダ・・と来ればもうあれしかないでしょう。そう、積極的安楽死を正当で不可侵の基本的人権として公認、保障する事です。いつまでも延命至上主義でやっていく事が不可能なのは、もはや明白ではありませんか?これ以上長生きしたくありませんという人まで無理矢理生かしめる事で一体誰が幸せになるというのでしょうか?(2015/01/23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「タイム・トゥ・マーケット」で売らないともうからない。

栗山 年弘 アルプス電気社長