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2015年「10大びっくり予想」から見えてくるもの

「ウォール街のご意見番」が考える世界経済

2015年1月16日(金)

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 毎年1月、米ウォール街で話題になるトピックの1つに、バイロン・ウィーン氏の「世界10大びっくり予想」がある。ウィーン氏は御年81歳。モルガン・スタンレーのチーフ・USストラテジストだった1986年から毎年政治、経済、金融市場にまつわる「びっくり予想」を発表してきた。ちなみに、彼の定義する「びっくり予想」とは、ほとんどの投資家は3分の1の確率でしか起こりえないと考えるが、彼自身50%以上の確率で起こるだろうと予想している出来事を指す。

 それだけに、びっくり予想の内容を見ると「本当にあり得るのか?」というものが多い。だが的中率は毎年半分程度で、結構あなどれない。2014年は「日経平均株価は1万8000円を超える」と予想した。昨年春、ウィーン氏の来日時にその根拠についていろいろ聞いた際「あり得ないだろう」と内心思っていたのだが、その予想は的中した。

 今年の10大びっくり予想は以下の通りである。筆者が簡単に要約してみた(原文はこちらのリンクから)。

  1. 米連邦公開市場委員会(FOMC)の利上げは15年半ばより前になる。米国債利回りは横ばいのままになる。
  2. サイバーテロに関して世界の運が尽きる。ハッカーは企業のサイバーセキュリティ対策を上回る能力があることが示され、問題に対し政府各部局が総動員される。
  3. 米株ラリーは続く。S&P500は年間で15%上昇。米国株は2015年も力強く上がり続ける。
  4. マリオ・ドラギ氏率いる欧州中央銀行(ECB)は、公的債務の買い取り、社債購入などを行いバランスシートを積極的に拡大するも、欧州は深刻な不況に陥る。欧州の株価は低迷し、政治的には危険なほど右傾化する。
  5. 日経平均株価は横ばいの動き。2014年第3四半期に始まったリセッションは、金融刺激策や消費再増税が見送られたにも関わらず、2015年いっぱい続く。
  6. 中国はもはや7%成長は見込めず、5%程度にとどまる。ハードランディングを避けるためには財政及び金融による一層の刺激策が必要。
  7. 原油安でイランは経済的に脆弱になり、核開発計画は後退する。それが速報されると世界の株価は急上昇する。
  8. 原油価格は1バレル40ドル台に下落した後、新興国からの需要を原動力に70ドルを上回る水準に回復する。原油安はロシアに深刻なダメージを与え、ウクライナと平和協定を締結、東ウクライナの自治権を承認する。プーチン氏の支持率は急落し、年末には辞任に追い込まれる。
  9. 原油価格が急落した結果、(利回りは高いが信用力の低い)ハイイールド債市場も暴落し「非常に大きな買いの好機」が訪れる。
  10. 米共和党は上下両院を制したことで、法案可決へ努力する。2016年大統領選でのヒスパニック票を狙うべく、彼らとの関係を強化しようとする。ジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事は共和党の大統領候補になる。

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「2015年「10大びっくり予想」から見えてくるもの」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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