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新人は海外で育てよ

厳しい環境下で精神を鍛える

2015年1月21日(水)

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 グローバル人材を育成――。多くの企業で掲げられることだが、育成するのは実に難しい。英語が話せるだけではグローバル人材とは言えない。今、新たな育て方として注目されているのが、新人を海外の現地へ派遣することだ。

 もちろん、新人なので当初から戦力になるとは言いづらい。だが、日本の本社流のやり方を知らないために、かえって多くのことを吸収しようとする。

 あえて新人を厳しい場へ追い込むことで、成長を期待しているのがNECだ。NECは新入社員のうち5~10%を選抜し、海外拠点へ送り込んでいる。GTIと呼ぶもので、NECが新人向けに用意する教育研修制度の一つ。半年間の国内研修を経て、海外で1~2年間働く。原則的に、上司となるのは外国人で、英語やフランス語など現地の言葉で仕事に取り組まなければならない。

 そんな環境下に置かれたのが、小売り向けのシステム部門で働く萱野雄介氏。2011年に入社2年目にしてロンドンにあるNECヨーロッパで働くことになった。スーパーマーケットなど現地の小売業向けにPOS(販売時点情報管理)レジを提案する業務を担った。

NECの海外育成プログラムに参加した萱野雄介氏。現在もロンドンには頻繁に出張している

誰も教えてくれない研修

 萱野氏はNECヨーロッパで30代の現地男性社員2人と一緒に働き、彼らに指示を出すことを求められた。実を言えば、萱野氏は語学力を認められて海外勤務が決まったわけではなかった。「英語に自信はなかったが、成長できそうだと思って手を挙げた。だが想像以上に厳しかった」(萱野氏)。語学力や業務の力量ではなく、やる気が重要な選考基準だったのだ。

 一般的には、新入社員が研修生として派遣されると、先輩がチューター役に就いて課題を与えながら、手取り足取り教えるだろう。だがNECのGTI研修では、自分で課題を見つけて周囲を巻き込みながら解決策を探っていく。

 同僚や取引先と話す時も教科書に出てくるような文例ではなく、シンプルに通じることを重視してきた。「格好いい表現を使っても通じなければ意味がない。英語が得意ではないので、どう伝えるのか前日にシミュレーションしてから出社していた」(萱野氏)。

 萱野氏は中堅社員とは異なり、日本での経験を生かしたノウハウの移植はできない。どうすれば現地の社員たちに認めてもらえるのか、日々考えた。日常の業務を通じて探ってみた結果、提案書のひな形を作ることにした。

 萱野氏は赴任当初、顧客へ提出する定型的なフォーマットがなく、担当者それぞれがバラバラに作っていることに気付いた。そこで、顧客企業への提案資料のひな形を作ったという。これが業務の効率化につながり、このひな形は他の拠点でも使われるようになった。

 こうした成果が出始めた頃から、同僚からも信頼され一緒に協力して働けるようになった。駐在期間を終える頃には、携帯電話で現地の取引先に対して価格交渉ができるまでになった。厳しい環境に置かれたことで、萱野氏は大きく成長した。

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「新人は海外で育てよ」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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