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「人道支援のため」だけではイスラム国に伝わらない

不謹慎コラ画像が世界に伝えたもの

2015年1月30日(金)

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 イスラム国による日本人二人の殺害予告がネット動画に現れて以来、日本は大きく揺さぶられ続けています。

 その卑劣で残虐な行為は言語道断で許し難い。二人の安否について様々な情報が飛び交う中、早く確かな情報が得られ、また無事を祈る気持ちで一杯です。

 この件について、たくさんのイスラム専門家がメディアで解説していますが、プロパガンダや情報戦といったコミュニケーションの側面からはあまり語られていませんので、この金曜動画ショーでは「効果的な情報発信」という視点で、いつものようにネット動画をからめて見ていきたいと思います。

 ネット動画はアイデアの宝庫、それでは今週もいってみましょう。

「ダボスの悪夢」再び

 1月20日に公開された殺害予告の動画には、安倍首相が訪問先の中東で、「イスラム国の女・子供を殺すために」そして「拡大を止めるために」資金援助すると言ったことが声明の中にとりあげられていました。

 この動画を受けて、日本政府が繰り返し発信し始めたのは、武力支援ではなく「人道支援だ」というメッセージでした。

 しかし残念ながら、これでは何の効果も期待できません。相手にとって「食べやすい言葉」ではないからです。

 1年前の「ダボスの悪夢」を振り返ってみましょう。

 今からちょうど一年前の2014年1月、ダボス会議で安倍首相は海外メディアにこう聞かれました。

 「日本と中国は戦争に進む可能性があるのでしょうか?」

 これに対して安倍首相は第一次大戦前の英独を例に挙げ、戦争直前まで関係が良かったにも関わらず戦争に進んでしまったことを話しました。

 意図としては、「だから戦争に進まないために、慎重にしていかねばならない、つまり衝突回避だ」ということを伝えたかったと言います。

 ところがメディアは「日中衝突」と大きく報じたのです。

 慌てた菅官房長官は、その時、首相発言の全文を公開し、なぜこれで「日中衝突」などと報じられるのか理解できないと述べ、通訳ミスやメディアの不勉強などが原因ではないかとしました。

 私は、『安倍首相も失敗した リーダーに不可欠な「食べやすい言葉」とは』というコラムを書き、「問題」が起きた理由は簡単で、話の順番と言葉の遣い方の失敗。つまり、相手にとって「食べやすい言葉になっていなかったこと」が問題だったと述べ、たいへん大きな反響を受けました。

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「「人道支援のため」だけではイスラム国に伝わらない」の著者

鶴野 充茂

鶴野 充茂(つるの・みつしげ)

ビーンスター株式会社 代表取締役

コミュニケーションの専門家として幅広く活躍。リーダーに効果的な伝え方をアドバイスするほか、全国規模のPRプロジェクトに携わる。著書は30万部超のベストセラー「頭のいい説明すぐできるコツ」など二十数冊。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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