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製造業、米国回帰の裏側

データが明らかにした意外な現実

2015年2月10日(火)

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 個々の具体的なエピソードは事実に基づいているだけに、魅力的で説得力がある。だが、印象的なファクトは説得力を持つがゆえに、人々の認識や世の中の雰囲気に過度に影響を与えることも少なくない。改めてそう思ったのは、昨年12月に出されたあるレポートを目にしたためだ。

「製造業ルネッサンス」の真実

 そのレポートは米国の経営コンサルティング会社、A.T. カーニーが発表したもので、「The Truth About Reshoring: Not What It's Cracked Up to be!」というタイトル。かいつまんで言えば、製造業の米国回帰は巷間、言われているほどの経済的インパクトはないという話である。

 ここ数年、製造業の米国回帰が紙面を賑わせてきた。

 日本も同様だが、2000年代を通じて、米国では中国を筆頭に新興国に生産を移管する動きが加速した。ところが、新興国の賃金上昇やシェール革命に伴うエネルギーコストの低下、サプライチェーンの再構築など様々な要因が重なり、リーマンショック後、米国内に生産拠点を移す企業が急増した。

 特に、2011年にボストン・コンサルティング・グループが「Made in America, Again」を発表、米国と中国の生産コストの差が縮小することで、中国にアウトソーシングされている北米市場向け製品の生産拠点が米国に戻る――という分析を披露すると、「製造業ルネッサンス」は米国を語る一大テーマに躍り出た。

企業の大型投資は相次いだが…

 その後を振り返れば、一部製品の生産を中国から移すためケンタッキー州に家電工場を建設したゼネラルエレクトリック(GE)をはじめ、フォード・モーター、ダウ・ケミカルズ、ボーイング、キャタピラー、アップルなど、名だたる企業が米国内に新たな製造拠点を作ることを発表した。

 就任以来、イノベーションや中間層支援の一環として製造業を重視してきたオバマ大統領もその成果を強調、先の一般教書演説でも製造業回帰に伴う雇用増を実績として掲げている。これを見れば、製造業の国内回帰が米国経済に大きなインパクトを残したように感じるだろう。

 だが、そんな雰囲気に先のレポートは冷や水を浴びせている。

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「製造業、米国回帰の裏側」の著者

篠原 匡

篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

日経ビジネス記者、日経ビジネスクロスメディア編集長を経て2015年1月からニューヨーク支局長。建設・不動産、地域モノ、人物ルポなどが得意分野。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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