• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「山形ならでは」の強みを生かし、山形の弱みをカバーする

セゾンファクトリー流「里山資本主義」とは

2015年2月19日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

セゾンファクトリーの本社、工場は山形県の高畠町にある。地域には食品関連のものづくりが集積していて、バラエティーに富んだ商品が生み出される。おいしいものを育て、加工する技術が地域全体にあり、食に対する意識が高い。恵まれた自然環境や産業基盤は、セゾンファクトリーの重要なバックボーンとなっている。

 セゾンファクトリーは、商品をつくるために山形の四季折々のおいしい素材を使用している。地元の素材は現在、全体の35%ほどになっている。このところ農業と加工を組み合わせた「六次産業化」という言葉が盛んに使われているが、セゾンファクトリーは創業当初から、ビジネスモデルとしてこれに取り組んできた。

 山形は北海道や京都のように観光客が多くはない。このため、お土産の需要だけではブランドになりにくく、全国の百貨店で戦うには、「山形だから」というだけではなかなか勝負しにくい。

 このため、ブランド展開でことさらに山形を押し出すことはない。実際、想像を超えたおいしさは山形だけでなく、日本全国のおいしい素材、世界の名だたる素材を使わなければ実現できない。素材は国内の他の地域が30%、世界各地からの輸入が35%となっている。世界から選び抜いた素材を、山形で培ってきた加工技術によって最高の商品に仕上げていく。

春になると本社近くでは、菜の花が咲き誇る

山形人の我慢強さを生かし、アピール力を鍛える

 山形の「人」について、どんな印象を持っているだろうか。

 古い話になるが、テレビドラマ「おしん」の印象から、寡黙でじっと耐えている人を思い浮かべる人がいるかもしれない。実際、山形の人にそうした一面があるのは、確かだと思う。人が口にするものを扱う食品という事業は、粘り強く取り組む姿勢が大切であり、山形人のこうした特質は間違いなく役立っている。

 ただし、それだけでは事業を伸ばせない。厳しい市場を勝ち抜いていくためには、どんどんアピールする姿勢が大切なのだが、山形の人はどちらかといえば、こうしたことが苦手かもしれない。

 そこで、社員には「遠慮するな」と繰り返し言っている。我慢するだけでなく、必要なときにきちんと伝えていかなければ、会社としての成長は難しい。目標を達成するためには、人の意見を受け入れるだけでなく、自分の考えを持ち、伝えることが必要だ。社員が寡黙で表現できなければ、ポテンシャルがどれだけあったとしても、できるはずのことが実現できない。

 セゾンファクトリーは、大きな声を出すことを重視している。そこには遠慮しすぎることなく、ビジネスに挑戦する意識を高めていくという狙いもある。

夏の本社付近。山形の夏は暑い!

 地元で生まれ育った人に対して「自己主張してほしい」と言っても、なかなかできないこともある。だからこそ、毎日の朝礼でしっかり声を出し、トレーニングする。社員の中には、喜怒哀楽を表に出さないタイプもいるが、朝礼で声を出しながらなるべく気持ちを表現してもらう。うれしいときはやはり、うれしいと伝えることが大切だ。

「喜んでいるのか、悲しんでいるのか、よく分からない」のではなかなかうまくいかない。気持ちのメリハリはやはり重要で、朝礼で大声を繰り返し出しているうちに、社員は自然と遠慮なく話すことができるようになる。

コメント0

「社員と熱狂!超体育会主義で人づくり」のバックナンバー

一覧

「「山形ならでは」の強みを生かし、山形の弱みをカバーする」の著者

齋藤 峰彰

齋藤 峰彰(さいとう・みねあき)

セゾンファクトリー社長

1950年山形県高畠町生まれ。89年に弟と地元で高級加工食品メーカー、セゾンファクトリーを設立。2008年社長に就任

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

子会社とどう向き合うかで、その企業のガバナンスを判断できる。

牛島 信 弁護士