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地方創生、「主役は地域」の甘くない未来図

政府の本音は「脱・横並び」

2015年2月19日(木)

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 先月、安倍晋三首相の参謀役、菅義偉官房長官にじっくり話を聞く機会があった。特に印象深かったのが、今年の最重要課題に「地方創生」を挙げたうえで語った次の言葉だった。

 「何といっても1番のカギは地元の方々が自ら立ち上がることです

 これを聞いて思い出したのが安倍首相が今年の年頭会見で地方創生について語った次のフレーズだ。「重要なことは地方が自ら考え、行動し、変革を起こしていくことです」。

 「地方創生元年」と称される今年。地方の自治体や住民からは「国はやっとこっちを向いてくれた」「少しはうちの地域の景気も良くなるかも」と期待の声が聞かれる。

 「主役は地域」と強調する政権首脳。そのメッセージを地方はどう受け止めればいいのだろうか。

「地方」が最重要課題に浮上したワケ

 「地方」問題が爆発的な関心を呼ぶきっかけとなったのが民間の日本創成会議(座長・増田寛也元総務相)が2014年5月上旬に発表した報告。人口減で2040年に全国の半分の市区町村が消滅する可能性があるとする、いわゆる「増田ショック」がそれだ。

 それから時をおかず、政府の経済財政諮問会議の下に設置された有識者会議「選択する未来」が、50年後に1億人の人口を維持する目標を掲げ、政策を総動員すべきとの報告を提示。これを受け、人口減対応と地域の活性化が、同年6月の政府の「骨太方針」や成長戦略改訂版の目玉施策の1つに盛り込まれた。

 その後、第2次安倍改造内閣の発足を機に石破茂氏が地方創生相に就任。政権を挙げての取り組みが一気に加速したのだ。

 「ローカル・アベノミクスというキャッチフレーズも分かりやすい。早期の解散総選挙や2015年4月の統一地方選を見据え、地方重視のメッセージを発する狙いがあった」。安倍首相に近い自民党議員はこう証言する。

 円安による物価やコストの上昇が地域経済や中小企業にマイナスの影響を及ぼしているとの批判が日増しに高まっていた事情もあった。

 このように、地方創生を巡る論議が急ピッチで進んだのは、アベノミクスの負の側面への対応と選挙対策という要素が大きかったのは間違いない。

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「地方創生、「主役は地域」の甘くない未来図」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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