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台湾の対中政策に変化の兆し?

民進党の蔡英文主席の動きと台湾の対中政策トップ交代

2015年2月19日(木)

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 台湾の対中政策で重きをなした蘇起氏が2月16日、台湾ラジオメディアの取材に対して次のように語った。同氏は台湾政府において行政院大陸委員会主任委員や国家安全会議事務局長を歴任。行政院大陸委員会主任委員は台湾における対中政策の事務方トップで、閣僚級のポジションである。

 「民進党が担ぐ台湾総統候補が提起する両岸政策を『台湾海峡の安定を損ない、台湾を独立路線に向かわせる』と中国側が判断すれば、これまでのやり方や風格から言って、習近平は台湾総統選を待つことなく主体的に動くであろう。台湾に何らかの感触を覚えさせるに違いない」

 蘇氏のこの発言は、台湾の野党・民進党の蔡英文主席(党の代表)が2月15日に、民進党の総統候補を選ぶ予備選に立候補したのを受けてのものだ。蔡主席は、中国との関係に関して、「両岸の平和と安定に力を尽くす」とする一方、「主権をしっかり固めることを最優先する」と意気込みを語った。

 他の有力候補はすでに不出馬を表明している。蔡氏が民進党の候補として、現段階では決まっていない国民党候補と一騎打ちになる見通しとなった。台湾総統選挙は2016年1月に行なわれる予定だ。

2000年と2016年では状況が全く異なる

 “台湾独立”を掲げた陳水扁が2000年に総統に当選し、民進党が台湾史上初めて与党となった当時、行政院大陸委員会主任委員を務めていた蘇氏は、2000年と2016年の台湾総統選挙を取り巻く情勢は全く異なると主張する。

 「当時、陳水扁が勝てるかどうかは未知数であった。中国の国力も現在ほど強大ではなかった。このため中国は、選挙後に“状況を見ながら判断する”とだけ言い、傍観する姿勢を貫いていた。しかし、今回は違う。習近平は曖昧で間接的な意思表示はしない。明確な口調で台湾側に中国側の意思を伝えてくるだろう」

 蘇氏は次のように見る。仮に蔡英文が民進党の候補となり、総統選の過程で“台湾独立”を掲げたり、中台関係を損なう政策目標を掲げたりした場合、「習近平がどのような行動に出るのかを判断することは難しい。ソフトな手段を用いるのかハードな手段を用いるのかも予測がつかない。中国側が単独で行動に出るかもしれないし、米国などを通じてアプローチしてくるかもしれない。ただいずれにせよ、習近平は選挙の前に行動に打って出るだろう」。

民進党の地方選勝利で中台関係が緊張へ

 野党・民進党の総統候補がほぼ定まったくらいで、行政院大陸委員会主任委員を務めたこともある大物がなぜ突然出てきて、センシティブな発言をしたのだろうか。

 原因は明確である。

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「台湾の対中政策に変化の兆し?」の著者

加藤 嘉一

加藤 嘉一(かとう・よしかず)

国際コラムニスト

現在米ハーバード大学アジアセンターフェロー。世界経済フォーラムGlobal Shapers Community(GSC)メンバー。中国版ツイッター(新浪微博)のフォロワー数は150万以上。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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