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再加速する安倍政権の成長戦略

見えてきた2012~13年相場の再来

2015年2月25日(水)

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 株式市場で「成長戦略」という言葉を耳にすることは最近めっきり少なくなりました。一昨年、第1の矢(金融政策)、第2の矢(財政政策)に次ぐ第3の矢として注目を集め、市場参加者が一喜一憂したのがウソのようです。

 昨年は前半が集団的自衛権の憲法解釈見直し、後半は総選挙と、安倍晋三首相の関心が経済以外に向かったため、成長戦略はあまり進展しませんでした。これが市場参加者の関心が成長戦略から遠のいた理由です。

 しかし、総選挙を終えた昨年末には法人税制見直しや地方創生に大きな動きがあり、今年に入ってからは環太平洋経済連携協定(TPP)交渉が一気に進みました。ここに来て成長戦略の進展は再度加速しています。安倍首相も通常国会を「改革断行国会」と命名するなど本腰を入れ直したようです。今回は最近の成長戦略の進展を紹介した上で、市場への影響について考えてみます。

法人実効税率の引き下げ幅は予想以上

 与党は、今年の税制改正の指針となる与党税制改正大綱を昨年の12月30日に発表しました。注目の法人実効税率は、2015年度に2.51%、16年度に0.78%(またはそれ以上)引き下げる方針です。

(図表)国/地方合わせた法人税率の国際比較(2014年3月時点)
出所:財務省ホームページより大和住銀投信投資顧問作成

 2015年度の法人実効税率は現在の34.62%(標準税率ベースで)から32.11%になる見込みで、これはフランスを下回る水準です。安倍首相は数年後(2019年度と解釈されている)までに20%台に法人税率を引き下げることを目指しています。これはドイツと同水準です。

 2015年度の引き下げ幅は当初2%といわれていましたが、消費税率の引き上げが先送りされたため、「代替財源の不足から1%程度に止まる」との懸念も出ていました。しかし実際には予想以上の引き下げ幅です。

 法人実効税率は一気に引き下げるのでなく、数年かけて5%程度を引き下げるものです。「遅い」という批判もあるでしょうが、財政が厳しい中で昨年4月の復興特別法人税の1年前倒し廃止、そして今回の税率引き下げと着実に進んでいることは評価すべきと考えています。

 法人実効税率引き下げは元々、追加緩和、公的年金の株式組み入れ比率引き上げと並んで、市場参加者がもっとも注目するテーマの一つでした。にもかかわらず、今回の税率引き下げに株式市場は全く反応していません。成長戦略に対する市場参加者の関心がいかに低下しているかを物語っています。

本気を示した地方創生戦略

 地方創生については昨年12月28日に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(以下、地方創生戦略)が閣議決定されました。なお「地方創生は成長戦略に該当しない」とお考えの人もいると思いますが、昨年6月の「日本再興戦略」(改訂2014)に「地域活性化・地域構造改革の実現」という項目が盛り込まれているので、地方再生はりっぱな成長戦略です。

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「再加速する安倍政権の成長戦略」の著者

門司 総一郎

門司 総一郎(もんじ・そういちろう)

大和住銀投信投資顧問/経済調査部部長

アジア株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト、投資戦略部長などを経て、2014年より経済調査部部長。 同社ホームページに「市場のここに注目」を掲載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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