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「個人情報のガラパゴス化」が日本産業を脅かす

検証・個人情報保護法改正案 with 鈴木正朝(1)

2015年3月17日(火)

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 個人情報保護法の改正案が、データ活用の面で話題を呼んでいる。今回は新潟大学の鈴木正朝先生との対談で、データ活用をめぐる現状やどんなところに問題点があるのかを明らかにしていきたい。

森田朗(以下、森田):3月10日に、個人情報保護法の改正案が閣議決定されましたが、今回は、『ニッポンの個人情報』という本を共著で出された新潟大学の鈴木正朝先生に、データ活用をめぐる現状や改正法案をめぐってどのような議論があったのかを明らかにしていただきたいと思っています。まず、今回の個人情報保護法の改正案は、何が問題とされていたのでしょう。

「手続きしなかったのでデータは第三者に提供します」

鈴木正朝(以下、鈴木):「利用目的の制限の緩和」という部分が問題視されていました。これは、データの利用目的を、データを提供した本人の同意なしに変更できてしまうという改正案でした。つまり、最初の利用目的で「第三者提供はしません」「遺伝子検査の結果は治療のためだけに使います」などと書いてあったからデータを提供したのに、利用目的を知らない間に変更されて、別の会社に提供されたり、広告に使われたりする可能性があったのですね。

鈴木 正朝(すずき・まさとも)
新潟大学法学部教授(情報法)/1962年、岩手県生まれ。中央大学大学院法学研究科博士前期課程修了、修士(法学)、情報セキュリティ大学院大学大学院情報セキュリティ研究科博士後期課程修了、博士(情報学)。個人情報保護の専門家として要職を歴任、著書多数。

森田:それは、消費者としては不安です。安心してデータ提供に同意できませんね。

鈴木:一応、「通知または公表などの、本人の知りうる措置を講じて、オプトアウト手続きを設ければ」という条件がついていたのですが、それでも同意をとらなくていいことにはなっていました。

森田:オプトアウト手続きというのは、そのような利用をされるのが嫌な場合、個人データの提供を拒否することができる手続きのことですよね。

鈴木:はい。もうすでに事業者に個人データが取得されているけれど、個人データの第三者提供を拒否する機会を本人に与えるのがオプトアウト手続きです。例えば、Googleは、3年ほど前に70近いサービスごとにバラバラにあったプライバシーポリシーとサービス利用規約を変更して全サービスの統一を行いました。このようにポリシーを統合するとなると、当初の利用目的の範囲を超えた利用になるとも解されるので、日本では個人情報保護法16条1項により利用者本人から事前に同意が必要ではないかと問題になったわけです。Googleは、2、3カ月告知した上で、利用者全員にポリシー統合の通知をした上で、オプトアウト手続きのページのURLをつけて、「嫌だったらサービスをやめられますよ」という選択肢を用意したんですね。

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「「個人情報のガラパゴス化」が日本産業を脅かす」の著者

森田 朗

森田 朗(もりた・あきら)

国立社会保障・人口問題研究所所長

行政学者。東京大学大学院法学政治学研究科教授、東京大学公共政策大学院教授、同大学院院長、総長特任補佐、東京大学政策ビジョン研究センター長、学習院大学法学部教授などを歴任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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