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スカイマーク撤退の島は何を売る?

石垣市役所が始めた「人の物産展」

2015年3月13日(金)

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民事再生手続き中のスカイマークが3月上旬、地方路線からの撤退、減便を発表した。今月末で就航が止まる空港の1つが石垣空港だ。基幹産業の観光に冷や水を浴びせられた格好の沖縄県石垣市だが、現地で目にしたのは、観光だけに依存しない地域づくりの息吹だった。

「面談の感触はどうでしたか」
「何とかね、今はだめですけど、しばらくしたらと、お話してきましたよ」

 2月17日の夕刻。石垣市役所(沖縄県石垣市)で面会に応じてくれた中山義隆・石垣市長は元々の取材趣旨からややそれた記者の質問に対し、言葉を選びながら、そう話した。

 この前日、中山市長は沖縄県の浦崎唯昭副知事や宮古市の下地敏彦市長とともに、東京へ出張していた。民事再生中のスカイマークの井手隆司会長に対し、同社がすでに撤退を表明していた那覇―石垣、那覇―宮古の両路線の存続・再開を要請するためだ。冒頭のコメントは、スカイマーク側の感触を問うた時の答えである。

 本題の「石垣島の働く母はなぜ子供を3人産めるのか」については歯切れ良く語ってくれていただけに、表情が一瞬曇ったのがよく分かった。

新空港効果で沸いた矢先に

 無理もない。2013年に郊外に新空港を開港した石垣市はここ数年、就航便拡大の恩恵を存分に受けてきた。開港前は最高でも78万7502人(2007年)だった八重山地域への観光客数は2013年に94万2964人、2014年は112万1622人に急増した。域内での観光消費額も昨年初めて、600億円を上回っている。観光産業の従事者が7割を占めるとされる石垣市において、スカイマークやLCC(ローコストキャリア、格安航空会社)など安価な航空会社がもたらした経済効果は絶大だったのだ。

観光客の増加にスカイマークも貢献していた(石垣市の中山市長、写真:林拓哉)
石垣島への観光客数はここ数年で急増
石垣市を中心とする八重山地域への観光客数と観光消費額

 スカイマークの穴を埋めるように、3月末にはスカイネットアジア航空(ソラシドエア)が就航する。だが、運賃の水準はスカイマークより高くなる見込みだ。低価格運賃の先鞭をつけたスカイマークの撤退は、自治体だけではコントロールしきれない外部因子に、地域経済の根幹を委ねるもろさも浮き彫りにした。

 「どうすれば、就航便数や観光客だけに依存しない石垣市を作れるか」――。この日を予想していたかのように、市の若い職員たちが密かに動き出していた。

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「スカイマーク撤退の島は何を売る?」の著者

佐藤 浩実

佐藤 浩実(さとう・ひろみ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社で電機、機械、自動車を6年間取材。13年4月に日経ビジネスへ。引き続き製造業を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師