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「いま・ここ、がすべて」の場になる理由

第13話 馬と瞑想。牧場と道場。

2015年3月19日(木)

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 「なにやってんだ! ふざけんなボケ! 死ぬぞ!」

 くうまさんの、怒号が広い牧場内に轟く。

 いやホント、通常の企業の中などでは絶対に聞くことができないような大きい声。空気が振動しているのが体感としてわかるほどだ。人間ってあんな大きな声が出せるんだなあ、と感慨深く思ってしまう。

 一方で、私はイライラというか、ソワソワし始める。

 ここは他力塾。15歳以上を対象に、馬のいる牧場を学舎として「暮らし」と「仕事」と「学習」が重なる教育を行う全寮制のオルタナティブスクール。希望者は高校の卒業資格の取得ができる。

 今日は、明治学院大学准教授の猪瀬浩平さんをご招待して、くうまさんとの対談形式の講義をお願いしていた。開始時間は午後2時というお約束。30分はとうに過ぎている。

 私のいるセミナールーム兼食堂兼居間でもあるこの空間では、地元の方がふらりとやってこられ、予期せぬ打ち合わせが始まり、いつ終わるともしれない。その向こうでは、赤ちゃんとお母さんがいて、赤ちゃんは先ほどからずーっと力いっぱいの声で泣き続けている。台所スペースでは、塾生とスタッフが昼ごはんの片付けをおしゃべりしながらやっている。私の正面は、全面が掃き出し窓になっていて、その向こうでは、馬の蹄の音だってする。

 はあ、どうするんだろな? このまま始まらないのかなあ。

 「くうまさん、そろそろ授業始めたいのですけど」

 「あ、いーのいーの、そういうきっちりしたの良くないよ」

 「はあ。でも猪瀬さんも待っていらっしゃるし」

 「いやあ、いーんだよ」

 「はあ」

 でも、次第に、何となくみんなも「時間かな?」という空気になってくる。

 その頃合いを見計らったかのように、くうまさんの大きな一声。

 「じゃあ始めるか」

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「「いま・ここ、がすべて」の場になる理由」の著者

小日向 素子

小日向 素子(こびなた・もとこ)

株式会社コース代表

大手通信企業、外資系IT系企業等でマーケティングを担当。2009年独立。2010年からブックラウンジココロウタ主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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