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「永守Way」も変える日本電産の「新グローバル化」

2015年3月27日(金)

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 ホンダの創業者、本田宗一郎氏にこんな失敗があるのだそうだ。

本田宗一郎氏(写真:朝日新聞社)

 小学校の悪童時代のある日、通知表を親に見せたくなくて、ゴム印を手作りし、両親が見た風にして学校に戻したという。それを聞きつけた仲間達が「俺にも」「俺にも」と言ってくる。調子に乗った本田少年。「任せとけ」とばかりに量産したが、すぐに露見して、先生に大目玉を食ったのだという。

 ソニー創業者の1人である井深大氏が、『わが友 本田宗一郎』(文春文庫)の中で、愛すべき友の悪童時代を紹介しながら、事が露見に至った理由も明かしている。

 「本田さんは、自分の姓が左右対称だったので『井深』などの左右対称でない姓をそのまま彫ったのではハンコにならないということに、先生から叱られるまで気がつかなかったのです」

世界をマトリックスで管理する

 天衣無縫なエピソードは、少年の頃から既にあったモノ作りへの拘りと自負の強さの片鱗を感じさせて楽しくもなる。そのモノ作りへの拘りあればこそ、ホンダは、後発ながら国内で大手の一角に食い込み、やがてグローバル企業へと飛躍していったとも思わせてくれる。

 実際、カリスマ経営者は進取の気象そのままに1982年、日本の自動車メーカーとしてはいち早く、米国に工場を建設。後は独自の技術と製品をひっさげて世界に売り歩きながら、いわば自然に国際化していった。かつての日本企業のグローバル化とは、実態としてほとんどそれだった。

 だが、同じカリスマと呼ばれる経営者も、今はまったく違う道を歩むようになっている。

 日本電産が2015年4~9月期に、オランダに欧州地域を統括する子会社を設立する。2012年1月設立の中国、昨年10月の米州に、今後シンガポールに設立するアジアと、日本を合わせ、世界を5極体制で管理するという。地域統括会社は地域内の子会社に対して財務、政務、法務、知財、労務、監査などのサービスを行うのが役割。

 これとは別に、同社の成長を牽引してきたハードディスク用の精密モーターや、新たな成長の軸としている車載、家電・産業用、汎用モーターなど事業別に、5軸で統括する体制も既に設けている。縦(事業別)と横(地域・支援機能別)のマトリックス経営である。

 既にお気づきの通り、ここまでは特に目新しいものではない。だが、子細に眺めれば、日本電産が新たな仕組みの中に吹き込もうとしているものには注目すべきものがある。1980~90年代から世界展開を本格化し始めたホンダの時代とはまた異なる進化するグローバル化とでもいえそうな動きである。

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「「永守Way」も変える日本電産の「新グローバル化」」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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