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任天堂スマホ参入、3つの「誤解」

DeNAとの業務・資本提携の正しい解釈

2015年4月15日(水)

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 戦略転換、変質、苦境打開――。

 任天堂が携帯端末向けゲーム大手、ディー・エヌ・エー(DeNA)と業務・資本提携し、スマートフォン(スマホ)向けゲーム開発に乗り出すと発表すると、メディアや市場関係者は一様に「ようやく高収益市場に目を向けた」と評価した。1万4000円近辺だった株価は発表の翌日から急騰。4月に入ってからもじわりと上がっており、2万円をうかがう推移となっている。

3月17日、都内で開かれた提携会見で握手する任天堂の岩田聡社長(右)とDeNAの守安功社長(撮影:陶山勉)

 だがその評価には、いくつかの「誤解」も散見される。ゲーム専用機のビジネスが長期で低迷する中の、新たな一手であることに違いはない。が、その本質に目を向けずして、任天堂の将来を正当に評価することはできない。第1の誤解は「遅すぎた」「周回遅れ」という指摘だ。

 もっと早くにスマホ参入を決断していれば、収益は早期に改善していたはずだ――。

 これまで何年も任天堂のスマホ参入を待たされた思いでいる市場関係者のあいだには、そうした煮え切らない感情もくすぶっている。手放しには評価しないメディアも多く、3月17日の提携会見でも、記者から「取り組みが遅いのではないか」との質問が飛び出していた。

「実は時が来たんだ」

 しかし岩田社長は、日経ビジネスのインタビュー(任天堂・岩田聡社長激白、「時が来た」)で、こう語っている。

 「IP(知的財産)の価値を毀損せず、かつ、お客様と折り合いがつく形で、ようやく我々のよい面を受け入れていただける時が来た、と思っているんですね。『遅すぎる』というご指摘がありましたけど、私は、いや、実は時が来たんだ、と。遅すぎたかどうかは、たぶん後世の人がご判断なされることなんだろうなと思います」

 言葉を選びながら、慎重な表現を崩さない岩田社長。各方面に、特に今回、手を組むこととなったDeNAへの気遣いが余計にそうさせたのだろう。だが任天堂が、商道徳として許せることと許せないことを区別しており、今後、どんなゲームを出そうとしているのかが正しく理解できていれば、その言葉の意味はすんなりと入ってくる。

 第2の誤解は、まさにこの「ビジネスモデル」にかかわることだ。

 任天堂はスマホ向けゲーム市場に参入する。しかし、よく知られる「ソーシャルゲーム」に手を出し、高収益を叩き出そうとしているわけではない。

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「任天堂スマホ参入、3つの「誤解」」の著者

井上理

井上理(いのうえ・おさむ)

日経ビジネス記者

1999年慶応義塾大学総合政策学部卒業、日経BPに入社。以来、ネット革命などIT業界やゲーム業界の動向を中心に取材。日本経済新聞への出向を経て2014年4月より日経ビジネスの電機・ITグループ

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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