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「日本旅行は個人で来てこそ」と考え始めた中国人

中国人観光客最新トレンド【前編】

2015年4月17日(金)

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 なんだかもうはるか昔のことのような気がするのだが、春節の中国人観光客の「爆買い」は今年の流行語の候補になりそうなほど注目を集めた。「爆買い」ならぬ「爆花見」にもかなりの中国人が来日していたし、間もなくやってくるゴールデンウィークは中国の労働節休暇(3連休)とも重なるため、再び、どっと観光客がやってきそうだ。

 すっかり目に焼きついた感のある中国人観光客の波、波、波――。昨年は年間で241万人もの中国人が来日し、全外国人の中で1位となった。春節や国慶節(中国の建国記念日)などの大型連休中に集中して来日する人々が多いため、私たちは「わっと押し寄せられた」威圧感みたいなものを感じるし、購買額が大きいのでそれがニュースにもなる。

 しかし、私たちがそうした風景を見るようになったのは、まだほんの1、2年だ。中国人の海外団体旅行が解禁されてから20年足らず、個人旅行の解禁は6年にも満たない。それ以前は海外どころか、経済的な事情などにより、国内旅行にすらほとんど行けなかった。海外に行ける人は一部の特権階級だけに限られていた。だから中国人自身、「旅行した経験」がまだほとんどないといっていい。

 観光庁発行の「訪日外国人消費動向調査(平成25年版)」によると、中国人観光客は団体旅行が全体の60%、個人旅行が40%で、団体のほうが多い。というのは、個人旅行は今年1月からビザが緩和されたとはいえ、まだ取得のハードルは高く、団体観光のほうがはるかに日本に行きやすいという背景があるからだ(こちらの記事「中国人の海外旅行は大変だ!」を参照)。

中国人にとっての「海外旅行」とは

 日本人ならば、たとえば私(40代後半)くらいの年代であれば、たいていの一般家庭で、家族で海水浴に行ったり、2~3日程度の国内旅行に行った経験くらいはあるだろう。たとえ家族旅行をしたことがなくても、日本の中学・高校には必ず修学旅行がある。かつては多くの会社で慰安旅行もあった。私の親くらいの世代であっても「農協ツアー」などで海外にも行っているし、固有名詞を出して恐縮だが、「JALパック」の旅などで、ツルのマークのカバンを背負って、団体で海外旅行に出かけた人も相当多い。

 バカンスが苦手で、あまり遊んでいないというイメージの日本人だが、もしかしたら、旅行した回数だけは、世界的に見てかなり多いのかもしれない。

 少なくとも、戦後、平均的な日本人の日常生活の中に、常に「旅行」は存在するものだった。多くの人は意識していないだろうが、それだけ、日本人は豊かな生活を送っている、ということだ。

 しかし、中国人の人生に「旅行」という項目は欠落していたものだった。

 それが急速な経済成長やビザの緩和などによって、数年前から、ようやく一般の人々が“旅行というレジャー”に目覚め始めた。それこそ、多くの人々にとっては、生まれて初めての経験のオンパレードだ。その結果、国内はもとより、いきなり海外にまで、まるで熱に浮かされたようにバンバン出かけるようになり、それが昨今のあり得ないほどの「爆買い」につながっている。

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「「日本旅行は個人で来てこそ」と考え始めた中国人」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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