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「黄金の国・日本」を注視してきたアラブ

ワークワーク(倭国)の島から来た友人

2015年4月24日(金)

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 前回、昨年の暮れに「何がイスラム国を駆り立てるのか」というタイトルで記事を書いた。文学を専門に研究をしている筆者が現代政治について「もの申した」ことが意外だった、という反応を様々なところからいただいた。

 しかし文学とはそもそも人の心や動きを言葉にするものだ。言葉を通して人間への探究心を持ち続けている筆者が、このところの人間の動き、特に専門としているアラブ地域の人々の動きを研究の埒外に放り出してしまうなら、それは自らの視野狭窄を世間に喧伝することにほかならない。今回は、アラブ地域と日本が実は古くからの関係を有していることを史料から紹介しようと思う。

 前回の記事が公開された後、イスラム国による日本人人質事件が起こり、ヨルダンの兵士を巻き込み、さらにチュニジアの博物館で日本人観光客が犠牲となる事件が起きた。日本人に対する「悪夢」声明があったことから「日本人もテロの標的になった」などという言説が飛び交うようになっている。

 だが、最初の日本人人質事件が起こったときに多くの研究者が言ったのは、「日本は中東で手を汚していない」ということである。

 パレスチナ分割決議の議案裁決に巻き込まれたことはあったが、やはり日本はまだ直接「手を汚していない」のである。それが何故「標的にされてきた」と言われるのか。

 まず、中東戦争などが行われていた時代と今日を比較してほしい。中東戦争は4次まで続いたが、その間に日本からジャーナリストやボランティア活動家として現地に渡航した人々がどのくらいいただろうか。石原裕次郎の映画「アラブの嵐」などが制作された頃に、観光で中東・北アフリカを訪れた人はどのくらいいただろうか。中東を訪れる日本人の母数が増加すれば、当然ながら危険な目に遭遇する率も多くなる。わざわざ日本人を狙ったというよりはむしろ、多くの外国人旅行者の中の日本人の数が多くなったという方が事実であろう。

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「「黄金の国・日本」を注視してきたアラブ」の著者

近藤 久美子

近藤 久美子(こんどう・くみこ)

大阪大学言語文化研究科教授

アラビア語・アラブ文学専門。イスラーム以前から中世までの文学作品などをアラビア語文献から分析。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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