• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

韓国の対人関係と日本の立ち位置

世界中から人材を集めるサムスンに学ぶ外国人との関係

2015年4月23日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 中国が提唱するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に対し、57の国と地域が参加の意思表明を固めた。資本金12兆円、北京に本部を設置するこの投資銀行は、さかのぼること2013年10月、習近平国家主席が提唱し、2015年内に設立するものである。「一帯一路」というキーワードのもとに、高速鉄道、幹線道路、港湾施設を中心としたインフラ建設にAIIBが投資するという壮大な計画を持つ。

 一方で、既にアジア開発銀行(ADB)が存在している。1966年にフィリピン・マニラに設立されたもので、日本は15.7%の出資をしている。ほかに世界銀行もある中、米国と日本は一線を画した考えで、AIIBへの参入には否定的な立場をとっている。AIIBが世界のために機能するのか、あるいは中国のためなのかという議論も多々あり、ほかにも中国の思惑が見え隠れする中、日本における世論としては参加しないことに賛同する意見が主流となっている。

 他方、これに反して、中国がAIIBを核として暴走させないためにも、日米が参加して中から議論を主導すべきという意見もある。いずれにしても、大所高所からの冷静な分析にて、今後の対応を決めることが肝要だ。

リスクよりもチャンスの中国市場

 そんな中で韓国は、米国の反対もあり2014年7月の中韓首脳会談ではAIIBへの参加表明を見送ったが、最終的には参加を表明している。韓国は、防衛を大きく米国に依存するものの、経済面で関係が深くなった中国からの要請を無視できなかったわけだ。

 AIIBへの韓国参加の是非は、韓国内においても様々に報道されている。それと同様に、韓国の中国に対する見方は人それぞれだ。政治、経済、産業の各分野において、両国の立場はまちまちであるから仕方のないことでもある。

 例えば、サムスンが中国に進出しているのは中国市場での発展が強く望め、開拓のチャンスと伺っているからである。最先端半導体の生産工場、リチウムイオン電池の生産工場を次々と稼動させているのも、その目的を達成するためだ。

 もちろん日本企業も、チャンスと判断すれば積極的な投資を行っている。ただし、中国においては特許侵害、模倣品の横行、約束・契約不履行などビジネスマナーに欠ける部分がまだまだ多いのも現状だ。

 にもかかわらず、海外企業が中国市場に進出するのは、それだけの市場価値と可能性があるためだ。いわゆる、リスクよりもチャンスが大きいと考える結果である。

「技術経営――日本の強み・韓国の強み」のバックナンバー

一覧

「韓国の対人関係と日本の立ち位置」の著者

佐藤 登

佐藤 登(さとう・のぼる)

名古屋大学客員教授

1978年、本田技研工業に入社、車体の腐食防食技術の開発に従事。90年に本田技術研究所の基礎研究部門へ異動、電気自動車用の電池開発部門を築く。2004年、サムスンSDI常務に就任。2013年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

変化を受け入れやすい組織体質があればビジネス上の“地殻変動”が起きた際にも、他社に半歩先んじられる。

井上 礼之 ダイキン工業会長