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元ソニーマンが救うAIBOの命

2015年4月28日(火)

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ソニーが2014年春にサポートを打ち切ったAIBO。故障したAIBOの飼い主の駆け込み寺となっているのが、元ソニーのエンジニア集団が所属する修理会社「ア・ファン」だ。古き良きソニーの心意気が、ここに残っていた。かつてソニーに在籍していたエンジニアなどが指摘する、現在のソニーが失ってしまったものとは何なのか。

ア・ファンの作業所に置かれたAIBOたち(撮影、北山宏一、以下同)

 「ぼちぼち、ソニーを辞めていいですかね?」

 2010年、あるソニー社員が退職を決断した報告のため、元ソニー社長の大賀典雄氏に会いに来た。その年の年末にソニーを去った、乗松伸幸氏だ。翌年の2011年、乗松氏は、古いオーディオ機器やビンテージ家電などの修理会社「ア・ファン」を立ち上げる。

 ソニーを退社し起業して3年余り。昨年春にソニーがサポートを打ち切った、ある製品の修理に成功したことで、ア・ファンは往年のソニーファンの間で知名度が急上昇することになる。

 同社が修理に成功した製品。それはソニーが1999年に発売し、累計で約15万台を販売したとされる、子犬型のペットロボット「AIBO」だった。

約300台のAIBOが入院待ち

 茨城県笠間市。JR友部駅からクルマで20分の石井地区に、ア・ファンの修理作業所の一つが存在する。「病気の母が大事にしていたAIBOなので、何とか直せないか」「孫が喜ぶので、もう一度だけAIBOを動かしたい」──。ア・ファンの元には、そんな切実な依頼が全国から、毎日のように舞い込んでくる。

 笠間市の作業場には、修理中のアイボが10台超、床の上に無造作に並んでいた。「昨年春以降、既に100台以上は修理した。とはいえまだ300台は“入院待ち”。直ったAIBOを見て、涙を流して喜ぶ人もいる。修理サービスを始めて良かった」。乗松氏は、こう笑う。

 作業場でAIBOの修理をしていたのは、ア・ファンに所属するエンジニアの船橋浩氏。彼も、元ソニーで修理部門などを担当してきた技術者だ。ア・ファンには現在、10人程度のエンジニアが登録されているが、その大半が元ソニーのエンジニアだ。中でも、ア・ファンへの依頼が急増しているAIBOの修理を主に手掛けてきたのが、船橋氏である。

 同氏は、ソニーを2010年に早期退職。その後に始めた趣味のゴルフを通じて乗松氏と知り合った。それ以来、悠々自適なリタイア生活を送っていた船橋氏は、空いた時間を使って、ア・ファンに持ち込まれたデジタル家電の修理を委託で請け負っていた。だが、ソニーがサポート終了した昨春以降に舞い込んだAIBOの修理を手がけた時から、生活が一変することになる。

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「元ソニーマンが救うAIBOの命」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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