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相続税以外の課題に無頓着ではだめ

「今やる」べきファミリービジネス永続の仕組み作り

2015年5月14日(木)

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 前回のオタフクソース佐々木茂喜社長へのインタビューでは、家族仲がそもそも良好でファミリービジネス経営上は何も問題が生じていないように見える中で、なぜ家族憲章の作成やファミリーオフィスの構築に取り組んだのかという点についてお話を伺いました。しかし、このように先が読めるリーダーが主導するというケースは、かなり少ないのではないでしょうか。

 実際、筆者がお会いしたファミリービジネスオーナー・経営者の中には、こうした取り組みは「事業承継計画」の一環であると認識し、「リーダーとして最も適格な自分が引退するのはまだまだ先なので現時点で考える必要はない」として緊急性を感じない方も多いように思います。

 一方、後継者の方は継ぐことに対する不安が一杯なのに、「後継者も既に決まっているので自分の仕事は終わった」、「あとは後継者が自分で考えるべきこと」と、放任主義を決め込む先代社長・オーナーも数多くいらっしゃいます。

 しかし重要なのは、家族憲章やファミリーオフィスは、事業承継という一時点への対応ではなく、事業永続という長期にわたるプロセスを確かなものにするための継続的なリスクマネジメントの取り組み(転ばぬ先の杖)であるということ、そしてバトンを渡す人と渡される人、そして周囲のご家族が一緒に考えてこそ意味があるということなのです。

 「いつやるか? 今でしょ!」という流行語がありましたが、家族憲章やファミリーオフィスについても同様だということ、そしてご家族全員で始める具体的なきっかけは何かという点について、本稿では論じてみたいと思います。

後継者の懸念をご家族が共有する

 日本のファミリービジネスでは、ファミリービジネス永続の仕組みとしての家族憲章やファミリーオフィスという概念やその役割について、まだほとんど共有されていません。連載の中で、世界的にみても実は三井家がその嚆矢だったかもしれないと述べましたが、残念ながらその暗黙知は教科書にはならなかったのです。現代の日本のビジネススクールでこうしたことを体系立てて教えている例も私の知る限りありません。

 しかし、事業永続のバトンを渡される後継者の方々は、最も切実な問題として捉えていることが多いと思われます。自分は先代と同様のリーダーシップを発揮できるのか、そもそも良い経営者となるためにはどうすればよいのか、社員は自分についてきてくれるのか、他の家族は自分が継ぐことに異論はないのか、家族間の資産配分で不公平感が出ることはないのか……。数え上げれば枚挙に暇がありません。

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「相続税以外の課題に無頓着ではだめ」の著者

大澤 真

大澤 真(おおさわ・まこと)

フィーモ代表取締役

1981年日本銀行入行。国際通貨基金出向、ロンドン事務所次長、金融市場局金融市場課長、那覇支店長などを経て2006年PwC入社。2012年フィーモ設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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