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日航がスカイマークと組む道理

「再建計画」提出を前に2つの意義を考える

2015年5月15日(金)

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スカイマークが4月、東京地方裁判所に提出した再建計画の草案。債権の弁済などは●印で仮置きしてある。5月29日が最終案の期限だ。(写真:清水崇史)

 民事再生手続き中の国内格安航空会社、スカイマークの経営再建計画づくりが大詰めを迎えている。計画案を東京地方裁判所に提出する期限は5月29日。独立系投資ファンド、インテグラル(東京・千代田)と航空大手ANAホールディングス(HD)などから出資を受け、5年以内の株式再上場を目指す。スカイマークの支援を見送った日本航空(JAL)は、このまま静観を続けるのか――。利用者と企業再生の視点から、スカイ・日航連携には2つの意義がある。

 最も大きな意義は日航とスカイマークが組めば、ANAHDに対応する一大勢力となり、運賃とサービスの競争に拍車がかかることだろう。

 例えば東京(羽田)・福岡線を見ると、日航は現在1日当たり17便、ANAHDは主力の全日本空輸(ANA)と系列のスターフライヤーを含め25便、スカイマークは11便をそれぞれ運航している。スカイマークの経営再建に向け、ANAHDの片野坂真哉社長は「共同運航は有力な選択肢だ」という。2社が組めば1日計36便になり、17便のまま残される日航を2倍以上引き離す。運賃を巡り圧倒的な支配力を持つ可能性が高い。

5年以内に再上場、日航はTOBを

 ではスカイマークが日航とだけ組んだ場合はどうか。両社合計で28便と、25便のANAグループとほぼ拮抗する。札幌、鹿児島線などでも同じような競争環境が整う。羽田発着の路線全体では日航・スカイマーク連合のシェアが47.5%と、ANAグループの52.5%と肩を並べる。シェアが二分されれば、それだけ運賃やサービスの競争に弾みが付きやすい。

 利用者の選択肢が増えれば、より「空の旅」は身近になる。航空二強の覇権争いやスカイマーク1社の経営再建を超えた、利用者本位の市場ができることに他ならない。

 もし日航が本当に利用者の利便性を最優先に考えるならば、スカイマークが株式を再上場する時点で名乗りを上げるべきだろう。具体的には、インテグラルの手放す株式を買い取ることが考えられる。折しも、国交省はANAHDによるスカイマーク支援を最長でも5年程度に区切る姿勢を見せている。公平・公正な競争環境を確保する狙いからだ。スカイマークの再上場後、日航がTOB(株式公開買い付け)を実施し、ANAHDなどから取得する選択肢もある。

 実現の可能性はゼロに近いとはいえ、日航、ANAHD双方がスカイマークの株主になった場合はどうか。ここではスカイマークが航空二強の顔色をうかがわず、むしろ独自に低価格や新規路線を打ち出せるかがカギになる。

スカイマークは5年以内の株式再上場を目指す。航空2社との“距離感”が焦点だ。(写真:Aviation Wire)

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「日航がスカイマークと組む道理」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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