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「失敗は成功のもと」は、実は統計的にも正しかった!

ジャック・マーの「サーチ行動」に学べ

2015年5月26日(火)

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アリババ集団を創業したジャック・マー会長は、失敗続きだった半生で知られる(写真=Bloomberg/Getty Images)

 本連載は、一昨年まで米ビジネススクールで教鞭をとっていた筆者が、世界の経営学の知見を紹介していきます。

 さて、私たちはよく「失敗は成功のもと」という言葉を使います。失敗をすることが、その後の成功に繋がるという考え方です。

 逆に「失敗の原因になるのは、それ以前の成功体験である」ともよく言われます。筆者はこの4月から「日経ビジネス経営塾」の講師を務めているのですが、その第一回の経営者講師だったセブン&アイ・ホールディングスの鈴木敏文会長が講演で強調されていたことも、「成功体験こそが次の失敗に繋がる」というお話でした。

 これらの諺や経験則は、「失敗体験→その後成功しやすくなる」「成功経験→その後失敗しやすくなる」と言っているわけで、ある意味矛盾しているように見えます。そもそも我々は誰もが成功したくて日々頑張っているわけで、それでもやはり失敗をするべきなのでしょうか。成功する組織や著名経営者は、失敗をしたから成功しているのでしょうか。

 実はこのような疑問に対して、いま世界の経営学の研究で少しずつ知見が得られてきています。今回は、世界の経営学で分かってきた組織の「成功体験」「失敗体験」の正否について紹介していきましょう。

「組織が学習する」ことは、もう分かっている

 「成功体験と失敗体験のどちらが望ましいか」についての研究は、世界の経営学では組織学習(Organizational Learning)という分野の範疇になります。同分野では「組織はどのように過去の経験・体験から学ぶか」について、これまで様々な研究が行われてきました。

 たとえば、統計分析などを使った実証研究で、組織学習について以下のようなことが分かっています。

  1. 一般に、組織は過去の経験から学習できる。実際、過去に同じような経験を繰り返すほど、その後の生産性・効率性・収益性などの組織パフォーマンスが向上することは、多くの統計分析を使った実証研究で確認されている。例えば、「同じチームのメンバーで手術を繰り返すほど、手術の時間は短くなる」「造船所でチームが同じ作業を繰り返すほど、生産性は向上する」などといった効果が確認されている。

コメント4件コメント/レビュー

一応経営者で売り上げ200億から300億へ延ばしているつまらない病院の経験から言いますと、失敗なんかしない方が生き残れるのです。失敗なんて成長や企業の生存には不要で、失敗で得られるギミックがあれば良いと思うのです。根源的な執着心や強い意志は失敗したらつきますけど、人間の性格は歪みますよ。そういった、執着心や強い意志や教育でもつけることが出来ます。創業者から次世代への移管がうまくいっているのは創業者の思いが次がれているためで、それって、創業者の失敗を繰り返す必要なんかないと思うんですけどね。(2015/05/26)

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「「失敗は成功のもと」は、実は統計的にも正しかった!」の著者

入山 章栄

入山 章栄(いりやま・あきえ)

早稲田大学ビジネススクール准教授

1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号(Ph.D.)を取得、米ニューヨーク州立大学ビジネススクール助教授を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

一応経営者で売り上げ200億から300億へ延ばしているつまらない病院の経験から言いますと、失敗なんかしない方が生き残れるのです。失敗なんて成長や企業の生存には不要で、失敗で得られるギミックがあれば良いと思うのです。根源的な執着心や強い意志は失敗したらつきますけど、人間の性格は歪みますよ。そういった、執着心や強い意志や教育でもつけることが出来ます。創業者から次世代への移管がうまくいっているのは創業者の思いが次がれているためで、それって、創業者の失敗を繰り返す必要なんかないと思うんですけどね。(2015/05/26)

>失敗しようとして失敗したなら、それは、失敗でなく「成功」です。> なるほど!仰るとおりですね。 私はこう理解しました。チャレンジに際して失敗は恐れるべきものではない、ということ。チャレンジしなければ実現できないが、仮に失敗したとしてもそこから得るものは多く、成功・失敗にかかわらず、経験を重ねることで成功の確率があがっていく、ということではないでしょうか。その中で研究結果からは、一般的には失敗体験から学ぶことの方がより有益、と言えるのでしょうね。(2015/05/26)

内容は理解できましたが、これはただの分析なので、役には立つように思えません。ある程度失敗をしてから成功する方が、成功確率が上がるとしても、失敗したくて失敗する人はいないのですから。  仮にこの記事を読んで「ああ、そうか若いうちは失敗を積み重ねた方が良いのか」と思い(そんな人いないと思うけど)、失敗しようとして失敗したなら、それは、失敗でなく「成功」です。(2015/05/26)

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三品 和広 神戸大学教授