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黒田総裁率いる日銀は、まるで「ビリギャル」

筆者と友人との会話

2015年6月2日(火)

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黒田東彦総裁率いる今の日銀は「ビリギャル」に似ている?(写真=Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 黒田東彦総裁が率いている今の日銀は、「ビリギャル」と似ているのではないか。ある友人と先日、そういう会話になった。「ビリギャル」というのは、名古屋の進学塾講師・坪田信貴氏のベストセラー『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』に出てくる主人公である。

 有村架純主演で映画化され、5月1日に公開されてから観客動員数はすでに120万人を突破した(ちなみに筆者は出演者と監督の舞台挨拶付きの回を5月2日に見に行った)。以下、なかなか示唆に富んでいたので、その時の会話を再現しよう。

「合格圏」に達していない日銀

(友人)
 日本ではデフレが1990年代半ばからずっと続いてきたし、「物価の番人」であるはずの日銀はそこからの脱却に失敗してきたわけだから、日銀は「ビリギャル」と立場が似ているね。

(筆者)
 そもそも日銀という組織を女性に例えるのはどうかという問題はあるかもしれない。外国では、イングランド銀行が「スレッドニードル街の老婦人」と呼ばれることがあるし、同行の紋章にブリタニアという女神が入っているが、日銀の場合、旧館の正面玄関入り口に付いている紋章に描かれているのは、ほえている2頭の雄ライオンだよ。政策委員会メンバーの講演要旨などの表紙にも、この紋章が左上に入っているね。

 まあ、そういうトリビア的な議論はともかく、欧米の中央銀行の場合も2%という数字を含んでいる物価目標などを達成できない状態が近年続いているし、偏差値が「合格圏」に達していないという点では日銀と結局は同じ立場だと思う。けれども、人口動態や為替の長期トレンドなどを全く見ず、トラックレコードを欧米と単純に比較するなら、偏差値が50を大きく下回る「ビリギャル」に日銀を例えることも、できなくはないだろう。

(友人)
 映画「ビリギャル」で主人公(工藤さやか)が学校の教室で「慶応大学に合格します!」と宣言して自分を追い込む姿も、日銀が2013年4月4日に「量的・質的金融緩和」を導入する際に対外公表文で、「日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%の『物価安定の目標』を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する」と宣言したこととダブって映るね。

コメント5件コメント/レビュー

「構造改革」「抜本」「基礎から」「ゼロからの」。この辺、日本人に特有の病気じゃないかな?(2015/06/02)

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「黒田総裁率いる日銀は、まるで「ビリギャル」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「構造改革」「抜本」「基礎から」「ゼロからの」。この辺、日本人に特有の病気じゃないかな?(2015/06/02)

「周囲」とはすっかりデフレマインドに染め上げられてしまった経済関係者ですかな。そもそも原油価格を含める物価という基準がおかしいという突っ込みがないのが変だと思います。(2015/06/02)

で、物価を上げるための正攻法とは??そこに触れなければこのコラムは無価値ですよ(笑)そもそも、何故物価を上昇させなければならないのか(ビリギャルは何故慶応を目指したのか)が触れられていない時点でさらに価値がなくなっています。石油の価格の上昇や消費税で物価が上昇したところで普通の日本人は幸せになりませんので。敢えて言えば、当初の日銀の異次元の金融緩和は、財政政策と円安効果の相乗効果で経済にプラスの影響を与えたことも看過してはいけません。受験勉強に例えるなら、金融政策は学校の勉強、財政政策は受験用の勉強みたいなものです。学校の勉強ばかりで、受験勉強をやめてしまったので、それ以上成績が伸びなくなっているのが現状に近いのではないかと感じます。だからと言って学校の勉強も辞めてしまったらさらに成績が落ち込むわけですけどね。まぁ、消費税増税(受験で例えたら何ですかね?)というマイナス効果しか生まないものに対して、影響はないと言い切っていた経済学者の皆様には腹を切っていただきたいところですけど。(2015/06/02)

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