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「日本一難しい解体工事」に深夜潜入

鉄道3路線を止めずに渋谷駅直上で東急百貨店を壊す

2015年6月2日(火)

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深夜の渋谷駅。左に見えるのが2012年に完成したヒカリエ。右は解体工事に使う巨大クレーン(写真:特記以外は吉成 大輔)

 日本で最も難しい解体工事――。東急電鉄社内でこう呼ばれる工事がある。「渋谷の顔」として愛された東急百貨店東急東横店の解体である。

 ご存じの通り、渋谷駅は「100年に1度」と言われる巨大開発が計画されている。東急電鉄、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東京メトロの3社による大規模再開発事業だ。今後2027年までに、駅周辺だけで8棟の超高層ビルが現れる。

 渋谷駅真上に位置する駅街区には、駅周辺で最大級のオフィスと商業施設を併せ持った超高層ビル、東急東横線渋谷駅の跡地である南街区には、オフィス、ホテル、イベントホールの複合施設ができる。駅に隣接する道玄坂地区と桜丘口地区にも、再開発組合による超高層ビルが計画され、東急不動産が事業協力者として参画している。

渋谷駅再開発の完成予想イメージ。延べ面積69万平方メートルの巨大プロジェクト

 解体工事は、これらの大規模開発に入る前段階。しかし、この工事が実にやっかいだ。

 理由は三つある。一つは時間だ。東横店は渋谷駅真上に位置していることから、真下に東京メトロ銀座線、JR山手線・埼京線が通っている。特に銀座線は建物の中を貫通するように走る。鉄道が走る時間は工事ができず、全て最終電車後の深夜工事となる。最終電車が最も遅い山手線のスケジュールに合わせると、1日に作業できる時間は深夜1時20分から3時40分ごろまで。約2時間しかない。

東急百貨店東横店解体工事の概要。解体する建物の下を鉄道3路線が走る

変則技で難条件を乗り切る

 二つ目は、安全面。線路内は安全基準が極めて厳しい。「ボルト一本どころか、石ころ一つ落としたら大問題になる」。解体工事を統括する東急電鉄東急百貨店東横店解体工事事務所の永持理所長はこう語る。

 三つ目は、作業スペースが限られていること。通常、解体工事には外側に足場などの仮設が必要になるが、鉄道の軌道が隣接するため、外側からは設置できない。後に解体される建物の低層部から外側に鉄骨を突き出して、その鉄骨の上に仮設を組み立てるという変則技で乗り切るしかない。

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「「日本一難しい解体工事」に深夜潜入」の著者

島津 翔

島津 翔(しまづ・しょう)

日経ビジネス記者

2008年東京大学大学院工学系研究科修了、日経BP社に入社。建設系専門誌である日経コンストラクション、日経アーキテクチュアを経て、2014年12月から日経ビジネス記者。担当分野は自動車、自動車部品。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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