• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「脂肪で椅子が見えない!」

30代のママを痣と傷だらけにした椅子地獄(前編)

2015年6月15日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

椅子地獄の“主役”となった問題の椅子。まだ修理を続けているため倉庫に在庫がある

 「2014年6月から7月にかけて平日はほぼ毎日夜遅くまで、さらに週末も出勤して、汗と埃にまみれ、痣と傷だらけになる肉体労働をこなしていた。久々の非常事態宣言を出し、日本にいる母にラスベガスまで来てもらい、子供の相手を頼んだ。その顛末は別途紹介したい」

 以上は前回、本コラムに書いた拙文『アマゾンジャパン対楽天、アメリカの零細企業はアマゾンに軍配』の冒頭である。前回記事は2014年8月に書き上げた。編集者から「非常事態の話は面白そうです。続けてすぐ書いて下さい」とメールが来たので執筆を始めたものの、非常事態のせいで本業がすべて滞り、その収拾に追われていたため、なかなか時間をとれなかった。

 「痣と傷だらけ」というのは誇張ではない。日本からはるばるラスベガスまで飛んできてくれた母は、腕も足も痣と切り傷だらけになり、憔悴しきった私を見て唖然としていた。

 とはいえ時が経つのは早く、今はもう2015年6月である。業務を正常に戻すのに1年もかかったわけではないのに、執筆と公開がこれだけ遅れてしまい、申し訳ない。何かに呪われているのではないかと思うくらいトラブルが続く弊社であるが、2014年6月から7月にかけて起きた非常事態の度合いは過去最大級であった。

 それでは「恐怖!椅子地獄」の顛末、ご笑覧下さい。

40万ドルの一括受注に成功

 話は2013年の終わりにまでさかのぼる。主人が大喜びで帰ってきて叫んだ。「椅子2000脚の注文、やっと取れたぞ!」

 それは主人が数カ月かけて取り組んでいた商談で受注高はざっと40万ドルに上った。商談1件当たりの額としては過去最大である。しかも顧客から総額の50%、20万ドルを前金で支払ってもらえる。

 実にめでたい。2013年の末から2014年の初めにかけて、私たちは相当浮かれていた。地獄が待っているとも知らずに。

 ラスベガスの零細企業である弊社はカジノが顧客に配るプロモーショングッズを取り扱っている。弊社が商品を企画、製造は中国で行う。CEO(最高経営責任者)兼営業マンが米国人の主人、CFO(最高財務責任者)兼ママが私である。

 主人が大型受注に成功した椅子はただの椅子ではなく、カジノ向けである。カジノで一番多く見かける椅子といえばスロットマシンの前に置いてある、あれだ。椅子の商売に手を出したきっかけは、長年の顧客であるカジノの支配人がふと、「スロットマシンの椅子とかって安く作れる?」と主人に聞いたことだった。

 「すぐ検討する」と答えた主人は早速、中国の支社へスロットマシンの椅子について説明、いくらくらいで作れるかと問い合わせた。支社が調べ、報告してきた値段は予想通り安く、既存の椅子業者はかなりのマージンを取ってカジノに販売していることが分かった。これなら、もっと安い価格でカジノに納め、しかも弊社に利益を残せそうだ。

コメント3件コメント/レビュー

また記事が読めてよかったです。毎回、楽しみにしてはいけませんが、楽しみにしています(笑)。またまた、読んでいるだけで胃が痛くなるような内容ですね。(2015/06/15)

「資本金ゼロで年商500万ドル」のバックナンバー

一覧

「「脂肪で椅子が見えない!」」の著者

上田 尊江

上田 尊江(うえだ・たかえ)

Artform LLC CFO

マネジメントコンサルタント、オンライン証券会社の創業、海外企業の日本参入支援など手がけた後、2006年より渡米、TransAction HoldingsおよびartformのCFO。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

また記事が読めてよかったです。毎回、楽しみにしてはいけませんが、楽しみにしています(笑)。またまた、読んでいるだけで胃が痛くなるような内容ですね。(2015/06/15)

安定収益源として新しい椅子と言う商品を開拓しよう。椅子の更新はカジノなら必ずついて回る。それを取り込めれば良い商売になる。そこまでは良い。でもなぜ、初めての商品を初めての製造元に発注して、初物から大量納入しようとするのだ。成功すれば双方にとってメリットのある取引だが、見えないリスクがあるから、テスト導入から始めさせてもらいたいと言う話ぐらいできないことなのか。カジノはリスクを楽しむ場所かもしれないが、納品業者までリスクを甘く見てどうするんだと思う。何をやってもトラブルが付き物だって判っているんでしょうに、一向にリスク対策を取らないやり方を見ていると、ついイライラしてしまうのは私だけか?(2015/06/15)

楽しみに待っていました。やはりトラブルなのですね。こう言っては申し訳ありませんが、楽しみに続きを待ってます。しかし商売はどこでやっても厳しいものですね。(2015/06/15)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長