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ガイジン社長、わざわざ日本で起業のワケ

2015年6月15日(月)

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ニューヨークで働いていたが、日本で起業したマーティン兄弟(机の奥でパソコンを開いているお二人。写真撮影:北山宏一)

 外国人がわざわざ日本で起業するケースが増えている。日経ビジネスでは5月25日号で「Japan Rushing~世界の企業は日本を目指す~」と題した特集を掲載した。中国などアジアの台頭による「Japan Passing(日本を素通り)」から「Japan Rushing(日本へ殺到)」へと変わってきた現状をまとめたものだ。

 高齢化、財政ひっ迫、経済の成熟など日本を取り巻く環境は厳しい。他国よりも早く課題に直面するため、課題先進国とも言われている。そんな日本にむしろ魅力を感じて、外資系企業が事業を強化したり、新たに店舗を開いたりしている。そして、大企業だけが日本へ熱視線を送っているわけではない。新たに起業しようと目論んだ外国人も日本へ大勢やってきている。

 多くの起業家は米シリコンバレーに憧れている。資金調達額も大きく、優秀な人材も確保しやすいと思うからだ。日本を選ぶ起業家が増えてきたのはなぜか。彼らが日本の魅力として映ったことは、我々がメリットとしてまだ見出せていなかったり、課題として感じていたりすることばかりだった。

シリコンバレーよりも条件が良い

「シリコンバレーでの起業? いや、まったく考えなかった」

 と話すのは2012年に研修管理システムを提供するコースベースを起業したジョン・英誉・マーティン共同社長。マーティン社長はニューヨークで富裕層向けの大手資産管理会社、ブラックロックで働いていた。弟のビリー・昴祐・マーティン共同社長は東京でクレディスイス証券に勤めていた。兄弟で起業を考えた時、選択肢に挙げたのは東京だった。「東京の方がシリコンバレーよりも優れていることがいくつもある」(ジョン・英誉・マーティン社長、以下 ジョン・マーティン社長)。

 彼はまずオフィス環境の良さを挙げる。コースベースの本社は東京・台場にある。レインボーブリッジのほか、晴れた日は東京タワーや六本木ヒルズなどが一望できる。「とてもニューヨークでは借りられないような景色を見ながら働いている」(ジョン・マーティン社長)。

 台場から電車を使えば、東京駅まで30分以内、新宿駅でも約40分で行ける。ジョン・マーティン社長は「東京・丸の内なら少なくとも3件は顧客を訪問できる。営業効率がとても良い」と話す。シリコンバレーで起業すると、近くの取引先へ行くにも車で移動しなければならない。「多くの取引先は飛行機で移動することになるので大変だ」。

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「ガイジン社長、わざわざ日本で起業のワケ」の著者

西 雄大

西 雄大(にし・たけひろ)

日経ビジネス記者

2002年同志社大学経済学部卒業。同年、日経BP社に入社。日経情報ストラテジー、日本経済新聞社出向、日経コンピュータ編集部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部記者。電機、ネットなどを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士