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【第4回】公的支援は貧弱だが個人が工夫

米国のワークライフバランス事情

2007年4月11日(水)

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 前回は、日本企業のワークライフバランス施策と問題点に触れたが、今回は米国のビジネスパーソンの、仕事と家事の両立支援策を紹介する。キーワードは、短時間勤務(パートタイム)と在宅勤務。政府の役割や企業風土は日米で違うが、ご参考になればと思う。

 本コラムの初回で紹介したように、米国女性の労働参加率、管理職比率は、日本より遥かに高い。子供の数が多いのも米国の特徴で、合計特殊出生率(女子1人が生涯に生む子供の数を近似する指標)は全体で2.1。国立社会保障・人口問題研究所によれば、長期的に人口を維持できる水準は2.07とされているが、主要先進国でこの数値を上回るのは、現在のところ米国だけだ。

 特に近年、人口が増えているヒスパニック系の出生率は2.3と高い。非ヒスパニック系白人だけを見ても、1.8。一方、日本は1.3を切っている(米国の数値は2005年12月発行の"Fertility of American Women:June2004")。

 ただ、避妊や堕胎を禁じる米国の保守的な地域では、10代の妊娠・出産が社会問題になっている。このように、高い出生率の背景は複雑ではあるが、いずれにせよ米国は、日本と比べると出産後も働き続ける女性が多いのは事実だ。

ワーキングマザーは多数派なのに、公的育児支援は貧弱

 米労働統計局によると、18歳以下の子供を持つ女性の70.5%が働いており、その数は2565万人。また3歳以下の子供を持つ女性の58.4%が働いている。日本では、核家族の場合、6歳未満の子供を持つ母親のうち、働いているのは33.7%である(この段落の数字はすべて2005年)。

ミシガン大学のフットボールスタジアム

 ワーキングマザーが多いにもかかわらず、米国の公的育児支援は極めて貧弱だ。連邦レベルで育児支援を定めた法律は、Family and Medical Leave Act(通称FMLA)。出産・育児や家族の介護・看病をするために、12週間まで休める。ただ、雇用保障と保険継続はされるが、休業中の給与は出ない。FMLAは1993年、クリントン政権下で成立した法律で、連邦政府が育児支援に乗り出したことは画期的だとされた。しかし、日本のように産休を有給とするような法律は米国連邦にはない。

 日本には育児介護休業法があり、米国より2年早い1991年に成立した。産休は産前6週間、産後8週間、合計14週間休めるうえ、給与の60%が雇用保険から支給される。育児休暇は1年まで取れるうえ、40%の給与が出る。これを米国人に話すと、うらやましがられる。研究者やワーキングマザーが超党派で訴え続けているにもかかわらず、米政府が有給の産休や育休を法制化する気配はないようだ。

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「【第4回】公的支援は貧弱だが個人が工夫」の著者

治部 れんげ

治部 れんげ(じぶ・れんげ)

経済ジャーナリスト

経済ジャーナリスト。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。1997年一橋大学法学部卒業後、日経BP社で16年間、経済誌記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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