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在庫の時価をご存じですか-part 2

棚卸し資産、2008年から低価法が強制適用に

  • 松尾 絹代

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2007年10月11日(木)

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■ 個別の品目ごとに算出が原則

 棚卸し資産の時価は個別品目ごとに算定するのが原則だ。それぞれの品目ごとに期末時点の売却価格ないし購入価格の時価を計算する。

 時価の算定では、半導体や食品などマーケットが存在している商品の売却価格や購入価格の算出は比較的容易だが、マーケットがないものについては、契約書や鑑定評価、期末日近辺の実績販売価格などを使う。

 以上を踏まえて例を挙げて説明する。牛丼屋チェーンPが牛丼を販売していたとする。分かりやすくするため、牛丼の材料は牛肉と米のみとし、牛丼の販売価格は300円とする。

 期末時点での牛肉の取得原価は1皿150円×1000皿分の15万円、米の取得原価は同50円×1000皿分の5万円とする。期末日直前に牛肉の市況が下落し時価が1皿換算で130円となったが、逆に米の方は同70円に高騰した。原材料時価が変動したが、P社は牛丼の販売価格を据え置いた。

 このケースで、牛肉と米の棚卸し資産は、評価替えが必要なのだろうか。結論から述べると、どちらも必要ない。牛丼の原材料を牛肉と米に分けるのではなく、牛肉と米を1つの原料として考えるからだ。これを専門的には、グルーピングと言う。

 分かりやすくするため、牛丼の追加販売コストを0円とすると、正味売却価額は300円(販売価格300円-追加コスト0円)となる。

 牛肉と米の時価はそれぞれ変動しているが、牛丼の販売価格には影響を与えなかったので販売価格は300円のまま変わっていない。これは取得原価 200円を上回っており、販売による損失は見込まれない。そのため期末になっても評価減する必要はなく、牛肉の棚卸し資産は15万円、米の棚卸し資産は5 万円として計上する。

■ グルーピングをしない場合

 商品の収益性を判断する時に、原材料が不可分の時にはグルーピングするが、同じ原材料でもある商品用についてはグルーピングで他の原材料とひとまとめにして収益性を判断するが、別の商品用では単品で収益性を判断することもある。

 上のケースで牛丼屋チェーンPが、牛丼以外に単品で牛肉の牛皿を販売していたとする。牛皿は牛肉のみの商品で、分量は牛丼で提供する牛肉と同じとする。Pは牛皿の販売価格を当初200円としていたが、牛肉価格が1皿130円に下がったため期中に値下げを断行し、販売価格を140円にしたとする。

 この場合、牛肉の棚卸し資産は、牛丼用と牛皿用に分類し、牛丼用の棚卸し資産の時価は上で説明したように米とのグルーピングで考えるが、牛皿用の棚卸し資産の時価は牛肉のみから判断する。

 牛皿用の牛肉の正味売却価額は、簡略化のために販売の追加コストは0円とすれば140円(販売価格140円-追加コスト0円)である。牛丼と牛皿で使用される牛肉の比率は、過去の実績から計算し、このケースでは、1:1であったとする。つまり牛肉の棚卸し資産の半分は牛皿用として評価する。

 牛皿用の牛肉の正味売却価額は140円で販売によって10円の損失が生じる(正味売却価額140円-取得原価150円)。そのため、牛皿用の牛肉の棚卸し資産の原価は7万5000円(15万×1/2)だが、1皿分当たり10円の評価減を行い、評価額は10円の500皿分の5000円の評価減を実施して、7万円になる。

■ 帳簿への記載方法は2通り

 時価評価した棚卸し資産を帳簿価格に記載する方法は2つある。例えば、期末に帳簿価額100円の棚卸し資産の正味売却価額が90円だった場合、期末の評価は90円となる。ここまでは記載方法は変わらない。変わるのは翌期の額になる。

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