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インド発:複雑な税制と狙われる外国企業

  • 藤野 美樹  

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2007年9月11日(火)

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 最新の統計では、インドのGDP(国内総生産)の年間平均成長率は9.4%と、当初の予想を上回る勢いを示しています。1人当たり国民所得も同様です。政府の経済諮問委員会は、2006~07年度には831ドルが、2007~08年度には1021ドルに増加すると予測しています。世界銀行は、1人当たりの国民所得が905ドル以下を低所得国、906~3595ドルを下位中所得国としていますが、この分類に従えば、インドは「低所得国」から「下位中所得国」になる見込みとなります。

 急速に成長するインド経済ですが、課題もあります。その1つは農業の成長の遅れです。インドでは人口の7割が農村部に居住しており、彼らの大部分は最近の経済成長から取り残され恩恵を受けていません。

大企業に利益が集中、課税当局のターゲットに

 また、別の課題としては中小企業の発展・育成があります。2005年度に行われた30万社対象のサンプル調査によると、インドの法人税収の87%は全企業の1%しか占めない課税所得1000万ルピー(約3000万円)以上の企業によるものです。この調査によれば、全体の59%が課税所得1000万ルピー以下、40%の企業が欠損ないし所得ゼロであり、一部の大企業に利益が集中している現実が見えます。

 中小企業優遇策の1つとして、インド政府は今年度から課税所得1000万ルピー以下の企業に対しては、法人所得税に対してかかっていた10%のサーチャージ(課徴金)を免除することにし、所得税の実効税率が約10%下がりました。こうした優遇措置の伴う税制の変更は、インドに現地法人を設立している日本企業にとっても恩恵を受けることになりますが、多くの日系企業では課税所得1000万ルピー超となっており、こうした企業にとっては相対的な競争力で不利になったとも言えます。

 インドの税務署が大企業やインドに進出している外国企業を、格好のターゲットにしているのは否めない事実です。外国企業の場合、コネや経験のある現地企業と比べ、複雑で頻繁に情報が更新される税制・各種規制についての情報を集めにくいことなどもあり、申告漏れなどを指摘され、追徴課税を受けるケースが出ています。例えば、2001年から始まった移転価格税制では、税務当局と納税者側が共に十分な経験の裏打ちがないこともあって、移転価格の査定に関する係争案件が増えています。

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