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「貯蓄から投資へ」を支える

金融商品取引法 その1

  • 中西 健太郎

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2007年9月27日(木)

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 証券取引法を改正した金融商品取引法(以下金商法)の全面施行が9月30日と迫ってきました。施行直前まで対応に追われている企業も多いことでしょう。金商法は、貯蓄から投資へと日本金融の流れが大きく変わる中で、情報開示や投資勧誘が適切に行われるようにして、投資家が投資の判断をしやすくなるようにする法律です。

 私は2004年1月から2006年3月まで金融庁総務企画局市場課に出向して金融商品取引法の法案作成に携わっていました。金融庁12階にある市場課の部屋とは別に、法案作成準備室という場所があり、当時20人以上のスタッフとともに専門家に話を聞きにいったりして法案作成の作業に従事していました。金商法のような法律は、作業自体膨大なものですし、内容もほかに例がなく、立法作業は非常に労力を要しました。

横断化と柔軟化の2つの柱

 金商法には2つの柱があります。1つは横断化です。投資性のある金融商品に幅広く、しかもすき間なく、同等の規制をかけること。投資関連の法律には、投資顧問会社には投資顧問業法、証券会社には証券取引法があり、さらに金融先物取引法や投資信託法などもありました。

 これらはすべて投資金融関連の法律ですが、幅広いサービスを提供しようとすると、いろいろな法律の規制を守らなければなりませんでした。利用者はそれぞれの法律に対応して登録などを受けなければならず、負担がかかっていたのです。金商法は個別に分類された法律を統合することで、投資家の利便性を増す工夫をしているのです。

 金商法のもう1つの柱は柔軟化です。横断化によって幅広く規制をかけるのですが、そもそも投資家の知識や経験、財産額は異なります。また、業者が取り扱う金融商品にもリスクの程度や専門性に違いがあります。その時に画一的な規制をしてしまうと、逆に金融の健全な発展が阻害されてしまうという弊害が考えられます。そこで、商品の類型や投資家の属性によって段階的に柔軟な規制にしたのです。

有価証券の取り扱いがベース

 法律全体の構造を見てみましょう。最初に、有価証券という定義を基本として、金融商品取引業という定義があります。有価証券に該当するものについて、売買、媒介、取引、取次ぎ、運用などを業として行うビジネスは、金融商品取引業と定義されます。金融商品取引法の下では、従来の証券業、金融先物取引業、投資信託委託業、投資顧問業などは、まとめて「金融商品取引業」と位置づけられます。

 その次に、開示規制の項目が並びます。有価証券の投資家の募集をすると、有価証券届出書や目論見書、有価証券報告書が必要になります。上場会社などの開示制度も拡充され、取引所の自主ルールだった四半期報告制度が法制化されました。有価証券報告書等の記載内容の「確認書」の提出義務化や、内部統制報告書制度が導入されました。これらは2008年4月1日以後の開始事業年度から適用される予定です。

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