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第15話 「お言葉ですが、これは典型的な循環取引です」

2007年10月24日(水)

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◎前号までのあらすじ



達也と細谷真理は斑目経理部長、沢口萌とともに間中専務の部屋に出向き、井上購買部長の不正取引を告発した。井上購買部長は、間中によって解雇された。だが、これで終わりではない。まだ循環取引の問題が残っている。達也は「もっと重大な問題があります」と手を挙げた。

 「何だ。言いたければ、言ってみなさい」

図版

 「架空売り上げです」
 達也は、用意したもう1冊の報告書を間中に見せた。間中は、時折不愉快な表情を浮かべながら、何度も読み返した。

 「証拠はあるだろうな」

 「もちろんです」
 達也は、愛知パーツからの納品書と請求書、販売先の北海道工業への請求書控えのコピーと、それをまとめたエクセルシートを見せた。それから、北海道工業の売掛金の回収が遅れていること、会社全体の利益率が低下していることを説明した。

 「それじゃあ証拠にならんな」と、間中は一笑に付した。間中は、現場に行かなくても会計情報で経営はできる、と考えている。

 「同じ製品を定期的に購入販売してもおかしくはないだろ。販売単価が上がっているのも、石田君の営業努力だ。売掛金残高が増えていても、毎月回収はある。不良債権とは言えない。会社の利益率が下がっていると言ったが、たかだか2%程度だろう。たいしたことはない」

 間中は、達也を見下すような態度で言った。

 「お言葉ですが、これは典型的な循環取引です」

 「なにっ、循環取引だと。君はビジネスというものが、全く分かっていない」
 斑目が真っ赤な顔で達也を否定した。
 「わが社は愛知パーツから製品を仕入れて、北海道工業に販売しているんだ。君は、愛知パーツが製品を北海道工業に直送しているから、勘違いしているのかもしれんが、よく考えれば分かることだ」

 「それは違います」
 達也は説明を始めた。

「「熱血!会計物語 ~経理課長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第15話 「お言葉ですが、これは典型的な循環取引です」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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