• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

第17話 「経理部がなくて、どうやって決算をするんだろう?」

2007年11月7日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

◎前号までのあらすじ



達也と真理は、ジェピー内部で行われている不正取引を間中専務に告発した。不正取引を行っていた購買部の井上部長、営業部の石田課長は解雇された。しかし、経理部の斑目部長と沢口萌はおとがめなしだ。さらに驚くべきことに、間中は「会社の将来を背負うために経営を勉強してもらいたい」と、達也に愛知工場への転勤を命じた

第1章 13. 寿司屋

 真理が退社後、しばらくして達也は会社を出た。大手町から千代田線に乗り、根津にある寿司屋に着いた時には、7時を少し過ぎていた。

 店に入ると、真理が「団さん、こっちよ」と声をかけた。
 達也はカウンターの真理の隣に腰を下ろした。

 「おまかせでお願いします。それと熱燗を2合」
 「あいよっ」
 店の主人は威勢のいい声を上げた。

 「今日はひどい会議だったなあ」
 おしぼりで手を拭きながら、達也は鬱憤を晴らすように言った。

 「そりゃあ石田課長と井上部長は悪いと思うよ。しかし斑目部長も同じくらい悪い。それなのに何のおとがめもない。沢口萌もだ。変だよ」
 「私もそう思うわ」
 真理も、達也と同じ気持ちだった。

 熱燗が運ばれてきた。
 達也は真理と自分のぐい飲みに酒を注ぐと、一気に飲み干した。

図版

 「オレは来週から豊橋だ。あの専務の思いつきで転勤なんてかなわないよ」
 達也は不愉快でたまらなかった。
 東京から2時間弱とはいえ、豊橋で暮らすようになれば真理とは会えなくなってしまう。そう思うと、なぜか寂しくなった。

 真理もぐい飲みを飲み干した。
 「団さんは、愛知工場には経理部がないことを知ってましたか?」
 達也は耳を疑った。ジェピーの主力工場でありながら、経理部がないというのだ。
 「えっ」
 達也が聞き返すと、真理は驚くべき事実を話しだした。

 「愛知工場の権限は実質的に製造部長が握っていて、工場長には権限がないんです」
 「権限がない?」
 「工場長はただの冠婚葬祭係なんです」
 「ということは、オレは左遷か!」

 間中の魂胆がハッキリと見えた。間中は達也を本社から遠ざけたいのだ。しかも本社から遠ざけただけでなく、まったく権限のない「副工場長」という名の閑職に追いやったのだ。

 「間中…、汚い奴だ」
 達也の怒りは頂点に達した。

「「熱血!会計物語 ~経理課長、団達也が行く」」のバックナンバー

一覧

「第17話 「経理部がなくて、どうやって決算をするんだろう?」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

トランプ政権のここまでの動きはスロー。

ジョセフ・ナイ 米ハーバード大学特別功労教授