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品揃えとは、つまり「従業員の顔」である

  • 和田 けんじ

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2008年2月6日(水)

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 徹底した現場主義のボトムアップ型の会社である東急ハンズは、従業員に対し自由を与えます。しかし「より良いものを、より幅広く仕入れる」のは、実際には従業員にとって大変に厳しいことです。

 「ある程度売れるもの」を見つけることは、経験を積めばそれ程難しいことではありません(もちろん、そんな商品はハンズに限らず、いろいろなお店に並ぶことになるのですが…)。

 しかし、お客様に「提案」できるくらいの「より良いもの」を、「より幅広く仕入れる」ことは、それが、選ぶ従業員にとっては、自らの価値観そのものを問われることと同義です。

 これは、大変高いハードルです。

「わたしの顔を見てください」

 入社したてのころ、私は上司によくこう言われました。
 「品揃え、店頭のフェイスは、お前の顔だ」と。

 上司から見て満足いかない品揃えになっていると、「このフェイスからは、お前が見えないな」と、よく言われたものです。つまり、一般的で無難な品揃えをするのではなく、自分の「提案」を主張する品揃えを見せろということなのです。

 しかし、これは口で言うほど簡単ではありません。

 自分の好きな、気に入った物だけ並べればこと足れり?切り口が何もないよりははるかにマシですが、そのためだけだって、そもそも自分が「これ」が好きな理由を突き詰めて考える必要があります。自分が好きな物を他人に分かるように説明するって、案外難しいものです。そして、「ではその好きだという思いを、どうすれば他人にも共有してもらえるか」という壁が待っている。

 まず、お客様にとってお役に立つ品が揃うこと。なおかつそこには従業員個人の「提案」が見て取れなければいけないのです。自分の「提案」がいかに有益でも、お客様にそれが伝わらなければ意味がない。商品や商品群が、従業員の「提案」を分かりやすくアピールするような品揃えと陳列にしなければならないのです。

 それぞれの従業員は、各自の経験・知識・感性を駆使してそれに取り組みます。場合によっては、皮膚感すら駆使します。

毎日ソープディッシュの棚を見に来るお客様

 私が入社2~3年目くらいのことです。私はそのころ、バス用品の担当をしていました。

 とある時から、50代くらいの女性のお客様が毎日ソープディッシュの棚をご覧になっているのに気づきました。そのお客様は毎日ご来店になって、ソープディッシュの棚を少しご覧になってはお店を出て行かれます。店員に声をかけて、何かお尋ねになることもなく、少し棚の商品を触っては出て行かれるのです。

 経験上、こういうお客様には、こちらから声をかけてはいけないのはわかっていましたので、私もお客様のご様子を、ただ見ているだけでした。

 そんなある日、きっかけがありお話しをすることができました。

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