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第31話 「この方法って、斑目部長が考えたのですか?」

2008年2月27日(水)

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◎前号までのあらすじ


 達也は間中専務から転勤を命じられ、愛知工場の副工場長に就任した。出迎えてくれたのは、間中によって実権を奪われていた工場長の三沢だ。

 工場では棚卸しの数日前から、三沢の予言通り不可解な出来事が次々と起き始めた。達也はそこに粉飾の気配を感じた。棚卸し当日、公認会計士の西郷が、病気の今川の代理としてやって来た。しかし西郷が立ち会うはずの在庫数量カウントは、1日前に終わってしまっていた。

 不正を突き止めるためには、棚卸し結果を決算書に反映させる方法を知る必要がある。達也が木内に説明を求めようとすると、木内は「コンピューターの受け払い記録と、棚卸しでカウントした数量がなかなか合わない」ことへの不平をもらした。

 木内はコンピューター在庫と棚卸し数量が一致しない理由を説明し始めた。

 材料も製品も、受け入れと払い出しの都度、その品名と数量をコンピューターに入力している。そうすることでコンピューターは材料と製品の入出庫履歴と残高を管理しているのだ。
 コンピューター在庫は、いわば「あるべき(to be)数量」で、棚卸し結果は「実際にある(as is)数量」だ。入力が正しければ一致するはずだ。

 しかし、現実はそうではない。一致しない原因はいろいろとある。まず入力漏れだ。
 例えば、後でまとめて入力しようとしたものの、入力を忘れてしまった──。
 部品が足りなくなった製造作業者が、出庫処理をせずに材料倉庫から部品を持ち出してしまった──。
 また、たまにではあるが、荷役作業中に在庫を破損したり紛失したりすることもある。

 それだけではない。愛知工場で受け払い記録と棚卸し数量が簡単に一致しないのは、別の理由があるというのだ。
 それは、コンピューターの受け払い記録で管理している材料(部品)が、2カ所以上の製造現場に置かれていることだ。

図版

 タグは現物に添付するから、2枚以上のタグを合計してコンピューター在庫と突き合わせなくてはならない。その際、タグの合計数量とコンピューターの在庫数量が一致するかというと、そうではない、と言うのだ。

 「だから、在庫数量を確定するのが大変なんです」と、木内は疲れ切った顔で言った。

 達也は、木内の説明がすんなりと理解できなかった。なぜ部品が材料倉庫の棚ではなく、製造現場に点在しているのだろうか。そもそも部品は材料倉庫の棚に保管するものではないのか。

 「どうしてそのようなことが起きるのですか?」と、達也は木内に聞いた。

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「第31話 「この方法って、斑目部長が考えたのですか?」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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