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雪だるま式に膨れるカルテルの制裁

  • 大西 利佳

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2008年2月28日(木)

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 競争を避け不当に利益を増やすため、企業同士が価格や生産量、販路などで取り決めや協定を結ぶカルテルだが、グローバル経済の進展で、異なる国の企業が参加する国際カルテルの摘発が増えている。その背景には、日本、欧州や米国の競争当局が協力して調査を行ったり、カルテル事実を報告することで免罪や減罪になるリニエンシー制度を推奨したりといったカルテル取り締まりの一層の強化がある。

 こうした中で、日本企業の中にも国際カルテルの容疑で告発されるケースが増えている。

 最近の例で言えば、昨年11月には放送用業務用ビデオテープなどを巡って価格カルテルがあったとして、欧州委員会はソニー6758、日立マクセル6810と富士フイルムホールディングス4901の3社及びそれぞれのグループ会社に、総額で7479万ユーロ(約120億円)の制裁金を払うよう要求した。

刑事告発、民事訴訟も続く

 その2カ月前の2007年9月には、YKK、独プリム、英コーツなどのファスナーメーカーが、ジッパーやスナップボタンに関して、国際カルテルを結んでいたとして欧州委員会に欧州競争法違反で告発された。これによってYKKは海外のグループ会社2社を含めて1億5025万ユーロ(約240億円)の制裁金を科された。240億円というと、YKKの2007年3月期の連結純利益とほぼ同額の規模になる。

 YKKは、2007年12月に欧州委の決定を受け入れられないとして、欧州第1審裁判所に提訴しており制裁金の支払いが行われるか分からない。しかし、YKKにとって問題なのは巨額の制裁金だけではない。

 YKKに限らず企業が競争当局にカルテルで告発されると、制裁金を科されるだけでなく、「カルテルによって不当に高価格を払った」とする購入者による民事損害賠償訴訟なども考えられる。 特に、米国での民事損害賠償訴訟は盛んに行われており、実際、YKKに対する民事訴訟は既に幾つか米国で起こされている。

 さらに刑事告発を受けることもある。米国の場合、カルテルにかかわったとされる一個人である社員が、米司法省に刑事告発され、禁固刑ならびに罰金刑に服役させられることも珍しくない。

十数人の幹部が禁固刑ないし数千万円の罰金刑を受ける

 例えば、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)に関して、日本企業を含めた国際的カルテル行為があったとして米司法省が調査した事件では、日本のエルピーダメモリ6665や韓国のサムスン電子とハイニックス社、ドイツのインフィニオン、米国のマイクロンの大企業5社が2006年1月までに、1999年から2002年にかけて共謀した事実を認め、調査に協力したマイクロン以外の4社の幹部十数人が禁固刑処分ならびに1人25万ドル(2750万円)の罰金刑を受けた。

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