• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

【最終回】数字だけでは分からない、働く日本女性の実態

2008年3月18日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close


 これまで本連載では、「米国男女の働き方から何を学ぶか」見てきた。今回は視点を変えて、「日本人の働き方を米国人に理解してもらうためにどうしたらよいか」を考えてみたいと思う。今回、数字はあえて出していないが、その理由は最後に書いた。

 2006年7月に渡米してしばらくした頃、親しくなった米国人が、私の調査に役立ちそうな本や記事を見つけると、教えてくれるようになった。米国人の共働き夫婦に関する本や米国の働く女性に関する記事の中には、日本女性に関するものもあった。ある時、こうした資料の中で、日本の企業社会や女性に関して書かれたものに何となく違和感を覚えることに気づいた。切り口は違えど「男性優位で保守的で遅れた日本。そこで苦労する優秀な女性たち」を描く姿勢は、いつも同じだった。

 確かに米国と比べ、日本女性の社会進出は遅れている。本連載でも書いてきたように、管理職に占める女性の割合は低く、女性政治家も少ない。男性の長時間労働は夫の家庭参加を阻み、結果として主に女性が家事育児負担を負い、仕事と育児の両立が困難になっている。私が渡米したのは、日本に比べて格段に女性管理職が多く、男性の家事育児時間も長い米国から、現状打開のヒントを探るためだった。

 ちなみに、私が約10年仕事をしてきた日本のマスコミは男性優位の世界である。深夜勤務や休日出勤も当たり前。私も20代の頃は、終電を気にせず仕事ができるよう会社からタクシーで十数分の所に引っ越した。また、出産後も仕事を続ける女性は最近では増えてきたが、女性管理職は数えるほどしかいない。ダイバーシティーという観点からは、非常に遅れた業界の1つだと言えるだろう。

 一方で、部下の性別にかかわらず取材や原稿の書き方をみっちり指導してくれた上司のおかげで、仕事の面白さややりがいを感じるようになったのも事実である。私に仕事を教えてくれた上司の大半は男性だったが、相談を持ちかければ嫌な顔ひとつせず、時間を割いてくれた。職場に男性が多いからといって、その働き方や企業文化を全否定することはできない。

 

働く日本女性の一面しかとらえない記事も

 こういう環境で働いてきた私は、日本企業社会の良い面も悪い面も見てきたので、米国人が紹介する“日本女性の姿”は、決して日本女性全体を代表しているようには見えないこともあった。英文の記事や本に登場する日本女性には、偏向があるのだ。

 例えば、"Kickboxing Geishas"(Veronica Chambers著、Free Press刊)という本の著者は、舞妓の服装をしてみたり地方都市の音楽文化を体験したりと、日本に関して非常に丁寧な取材をしており、随所に日本文化へのリスペクトが感じられる。男子学生や進歩的な大人の男性の本音も描かれ、“日本の今”を適確に捉えている。

 著者は公平な目線で日本を描いているのだが、日本女性を描いた部分には納得のいかないところがあった。例えば保守的で男性優位の日本企業を嫌い、海外に活路を見いだしたとされる日本女性の取材記事があった。ここに登場する日本女性たちは、取り立てて有能ではなく、単に周囲との協調性がなかっただけなのに、自分の置かれた状況を日本社会の保守性のせいにしているように見受けられた。

コメント16件コメント/レビュー

この記事に限らず、コメントを読む限り、男性様は、日本の女性が活躍していないのは、環境のせいではなく、単に無能だからで、それなのに、家事は手抜きし、権利ばかり主張するわがままに成り果てたとお嘆きのようです。まあ全否定はしませんが、家族を養えるほどの給料をもって帰らず、その結果妻を働かせておいて、家事も育児は女の仕事だから責任を持ってやれとばかりにふんぞりかえっている男性様がそんなに立派?まさに割れ鍋に綴じ蓋、独身者と離婚が増えるわけです。そんなに日本女性がダメなら、わがままでなく優しくて男性思いの外国女性と見合い結婚なさって、家事育児すべてとフルタイムで仕事をやってもらったらいかがでしょう?今の途上国が豊かになって相手にされなくなる前にね(笑)(2008/04/10)

「数字で見る男と女の働き方」のバックナンバー

一覧

「【最終回】数字だけでは分からない、働く日本女性の実態」の著者

治部 れんげ

治部 れんげ(じぶ・れんげ)

経済ジャーナリスト

経済ジャーナリスト。昭和女子大学現代ビジネス研究所研究員。1997年一橋大学法学部卒業後、日経BP社で16年間、経済誌記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この記事に限らず、コメントを読む限り、男性様は、日本の女性が活躍していないのは、環境のせいではなく、単に無能だからで、それなのに、家事は手抜きし、権利ばかり主張するわがままに成り果てたとお嘆きのようです。まあ全否定はしませんが、家族を養えるほどの給料をもって帰らず、その結果妻を働かせておいて、家事も育児は女の仕事だから責任を持ってやれとばかりにふんぞりかえっている男性様がそんなに立派?まさに割れ鍋に綴じ蓋、独身者と離婚が増えるわけです。そんなに日本女性がダメなら、わがままでなく優しくて男性思いの外国女性と見合い結婚なさって、家事育児すべてとフルタイムで仕事をやってもらったらいかがでしょう?今の途上国が豊かになって相手にされなくなる前にね(笑)(2008/04/10)

「均等法」以前に、いわゆる「腰掛け」意識でOLをしていた世代です。「寿退社」に憧れていましたが、結局は、今でいうフリーター状態のまま30代半ばまで結婚できず、結婚した後は、深く考えず専業主婦に納まって十数年・・・遅ればせながら、子育て後の自立のために動いています。夫は自営業ですが、朝早くから夜遅くまで自宅に居ないため、子育てのヒマヒマにこっそり?自己啓発を続けてきたことが、ようやく実る道筋が見えてきたところです。会社の上司や同僚だけでなく、家庭でもまだまだ「仕事のできる女」は夫の嫉妬を受けぬよう「爪を隠して」いなければならない場合が多いのではないでしょうか。未婚でも、「できる女」は妻としては敬遠されることを知って、仕事への真剣度も「そこそこ」に抑えてしまう女性が多いのでは?複雑な要素がいろいろと絡まっているので、一人ひとりが自分自身で納得できる生き方を、探し続けるしかないのかもしれません。「幸福」の形は人それぞれですし。(2008/03/28)

この治部さんの今回の記事もさることながら、「3/19の外資系企業でOL」をされている方のコメントが秀逸でした。時同じくして、3/10の日経ビジネスの特集が「だから女は働かない」というものでしたが、そこにも、やや偏った視点を感じずにはいられない記事も一部ありまして、なかなか男女ともに反応が強いテーマだけに、難しいなと思いました。(2008/03/23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授