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第35話 「井上だけじゃない、沢口萌もグルのはずだ」

2008年3月26日(水)

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◎前号までのあらすじ



 達也は経理部員の細谷真理とともに、ジェピーで行われていた不正支払いや循環取引を間中専務に告発した。しかし関係者は罰せられず、達也は間中専務から転勤を命じられ、愛知工場の副工場長に就任した。出迎えてくれたのは、間中によって実権を奪われていた工場長の三沢だった。


 工場では、本社の経理部長、斑目の手によって利益の水増しが行われていた。不正の仕組みを解くカギは、工場にある仕掛品の金額算出方法にあった。達也はその仕組みに気づいた。だが粉飾はまだ明るみになっていない。


 公認会計士の西郷による工場の棚卸し監査が終わり、本社の監査の日が迫った。団は1週間にわたって、本社の監査に立ち会うことになった。本社に戻ってきた団は、経理部員の細谷真理と久しぶりに連絡を取った。

 「いらっしゃいっ」
 真理がのれんをくぐると、威勢のいい声が聞こえてきた。
 「真理ちゃん。団さんがお待ちかねだよ」
 真理はつとめて平静を装っていたが、心は躍っていた。
 「団さん。これ梅貝ですね。私ももらおうかしら」と言って、真理は達也の隣に腰を下ろした。

 「寿司はやっぱり東京だね」と言って、達也は梅貝の握りを口に運んだ。
 「私にもお酒をいただけます?」
 真理がぐい飲みを達也の前に差し出した。
 真理は、3杯も注いだら一合徳利が空になりそうな大きなぐい飲みで、一気に飲み干した。
 「おいしい!」

 一息ついて、真理はうれしそうに団に話しかけた。
 「課長、何ですか一体、突然私を呼び出したりして。何か面白いことでもあるんですか?」
 「君に協力してもらいたいことがあるんだ」
 「何でも言ってくださいよ。私は団さんの味方ですから」
 達也は照れ笑いを浮かべた。

図版

 「実は、三沢工場長から聞いたんだけどね」
 「どんなことですか?」
 「会長の財部ふみさんって知ってるよね(編集部注:財部ふみは、現社長である財部益夫の母親)。1年ほど前に心筋梗塞で倒れてから、ずっと寝込んだままだそうだ。先週、何年かぶりに、ふみさんの娘の早百合さんから三沢工場長に連絡があった。一緒に宇佐見の親父に会いにいってほしいと言われたらしい」

 「ふみさんは、宇佐見先生に全然連絡をしていなかったんですか?」
 「宇佐見の親父も脳梗塞で倒れたし、親父を嫌っている間中専務への遠慮もあって、しばらく音信がなかったそうだ」

「「熱血!会計物語 ~経理課長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第35話 「井上だけじゃない、沢口萌もグルのはずだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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