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Vol.13 ブログメディアのスゝメ(その4):「エリア切り」は全世界的にキラーコンテンツ

  • 小林弘人

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2008年4月21日(月)

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 個人主義を貫く「日刊あなた」は「メディア力=その人のパーソナリティ」というビジネスモデルでもあり、比較的「誰でもメディア」になじみやすいものですが、そのコンセプトにおいての成功は至難の技といえます。

 そこでは、多くの「日刊あなた」に埋没するため、あなたがセレブレティでもなく、一芸にも秀でていない限り、メディア・ビジネスという意味では永遠に日の目を見ない可能性のほうが高いのです。

 断っておくと、私は別にそれが悪いとは思っていません。よく「ブログは素人のクソだらけ」という批判をプロの出版人から聞きますが、ブログの読者が4人でも、それはそれでいいと思います。4人にとっては重要なメディアなのかもしれません。それが「誰でもメディア」時代なのです。ただし、本稿ではあくまでメディア・ビジネスという視点で捉えています。そこで、一歩自分自身が引いて、メディアを組成するというブログの活用法が注目されます。

 これまでに紹介した「BOING BOING」や「GIZODO」(「『誰でもメディア』の勝者になるには?」)はそんなブログをツールとして活用したメディアの筆頭ではありますが、日本ではブログというと、多くのニュース系、ウォッチ系、まとめ系ブログが存在するのにも関わらず、旧来メディア側の(特にネット上の動向に不案内な人の)認識からすれば、個人の活動のログ(記録)として、「日刊あなた」(日記、商売繁盛記、ユーザーやオーディエンスとしての感想文)だという見方が大勢を占めているのではないでしょうか。

新聞社とやろうと思ったのですが

 ブログは、そのブロガーのパーソナリティそのものが前面に表出するため、使われ方も「管理人のつぶやき」とか「ほにゃららができるまでのメイキング」といった事例が多いのですが、パブリッシング・ツールとしてその性能を旧来メディアと同様の目的(コミュニティ組成やナレッジ提供を換金化するビジネス)で使用した場合、コンテンツの収集から発行までの時差を詰め、また、世界に向けて同時配信が可能なため、日刊紙や地方紙をも超えた、リアルタイムなグローバル・メディアへの可能性に満ちています。

 ブログをメディアとして見立てた場合、「日刊あなた」以外の活用法としては、エリア切り、ジャンル切り、行動属性切り、あるいはそれらを組み合せたハイブリッド版など、さまざまなコンセプトの立て方が、そこでは考えられます。

 エリア切りでも、配信は世界に向けて行なわれるのでグローバルなメディアとしての可能性を打ち出せるのが、そんなブログメディア、あるいはブログ的なCMSを駆使したメディアの特徴です。グローバルとローカルを組み合せた造語で、「グローカル」という言葉がありますが、「誰でもメディア」時代は、グローカルがひとつのデファクトスタンダード(標準仕様)であるといえます。そんな時代に特定エリアだけで発行される物理的な紙媒体としての地方紙は、戦略を見直す必要があるでしょう。

 しかし、一概に現行メディアの価値が下がると考えるのは早計で、実はCGMと組み合せると、かなりの価値向上と収益増大につながると、私はかねてより主張し、二つの地方新聞社とそれらを束ねる通信社にSNSやCGMを駆使したサイト構築と運営の提案を2004年にしておりましたが、実現には至りませんでした。

 実現に至らなかった理由はたくさんありますが、まだSNS自体一般的に認知されていませんでした。また、CGMのようにユーザーが投稿したりする、ということを多くのマスコミが嫌っているということ、そして広告について大手代理店との関係から、独自にウェブへ集稿するということに対してためらいを抱いているようでした。もちろん、ほかにも私のような中小企業の経営者には推察しえぬような大組織および公的性格を帯びているがゆえの事由があるかと思います。

「誰でもない俺たちだけメディア宣言」

 これは、ある意味、担当の方たちはともかく、新聞社としての「私たちのビジネルモデルは堅牢かつ、しがらみだらけだから、先頭きって、そんなちょこざいなことに手を出ししたりするもんか宣言」にも取れました。本稿につけられたタイトルとは真逆の態度(アチチュード)であります。

ってゆーか、地元の名士でもない限り、トーキョーのカタカナ企業なんか相手にされないよ(苦笑)。

 今回はエリア切りで、ブログが備える特性をうまく活用しているわが国の事例として、「みんなの経済新聞ネットワーク(以下、みん経)」を挙げたいと思います。

 「みん経」は、東京だけでも渋谷、秋葉原、六本木など13のローカルエリア別に「経済ニュース」を配信しています(2008年1月現在)。日本全国では北海道から沖縄まで、海外ではシンガポールとバンクーバーといったように、次々とそのエリアを増やしているのが特徴です。

 この「みん経」の発端は、2000年に開始されたウェブサイト「シブヤ経済新聞」が原点であり、いまも同サイトは国内外各地に広がるエリア密着型経済新聞のハブとなっています。

 シブヤ経済新聞の編集長を務める西 樹氏は、その始まりについて次のように私に語ってくれました。

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