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有給休暇引当金で、会社は強くなる

  • 杉田 庸子

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2008年5月26日(月)

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 2008年5月も後半となった。日本の読者の皆様も、夏休みや今年の休暇の計画を立てていらっしゃる時期だろうか。

 米国在住の筆者にとって、この時期、休暇の計画について語ることは米国人との会話では欠かせない。特に職場の雑談で休暇には何をするのかと聞かれたら、里帰りでも、近場の旅行でも、何でもいいのでともかく楽しげに語ることが重要である。そうでないと、予定の無い寂しい人だと思われるどころか、勤め先からは要注意、とされてしまうことがあるくらいなのだ。

 多くの米国企業では長い間、有給休暇を使っていない社員などに、取得を勧告することがよくある。こうした行動の理由として従業員の健康管理という側面もあるが、もう1つ考えられるのが、米国会計基準で要求される「有給休暇引当金」の存在だ。

4つの条件が揃った時に計上が必要

 米国会計基準では、従業員が使用していない有給休暇について未払い費用として計上することを、義務づけている。財務会計基準書43号は、

 (1) 既に提供された労働に基づいて、将来有給休暇を取る権利を得ること
 (2) 有給休暇を取得する権利が1年以上繰り越しが可能、または退職する時には支払義務を負うなど、確定または累積が可能であること 
 (3) 有給休暇を消化した場合にも、対応する給与を支払うことが確実であること
 (4) 引当金の金額を合理的に見積もることができること

 という4つの条件が揃った場合、有給休暇引当金を計上することとしている。

計算が難しい平均消化率

 具体例として、年俸800万円、年間労働日数が200日の社員Aさんに対し、毎年4月1日に10日間の有給休暇が付与される、としよう。有給休暇は翌年まで繰り越しが可能である。2007年3月31日時点で、Aさんは2006年4月に付与された有給休暇のうち、4日分を未使用のまま繰り越していた。この場合、2007年3日31日時点で、会社は800万円÷200日×4日分=16万円の有給休暇引当金を計上することになる。

 Aさんは2007年4月1日、新たに10日間の休暇を得て、2007年度には合計で9日間の休暇を取得した。2006年からの繰越分4日と、2007年の付与分5日分を使用した計算だ。この場合、2008年3月31日には800万円÷200日×5日分=20万円の有給休暇引当金を計上することになる。

 一般的には、上記の計算に、さらに有給休暇の平均消化率を加味する。計算上は消化できない分は、切り捨てられるという前提だ。例えば、付与した有給休暇の75%しか使われないとすれば、2007年4月1日現在の有給休暇引当金は800万円÷200日×4日分×75%=12万円 となる。16 - 12 = 4万円については、切り捨てが予測されるため、負債計上の必要がないということだ。

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牛島 信 弁護士