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株価回復は政治の責任

対談 中曽根 康弘 VS ジェラルド・カーティス(第3回)

  • 廣松 隆志

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2008年6月8日(日)

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 前回に続き中曽根康弘元首相と、ジェラルド・カーティス米コロンビア大学教授の両氏の対談をお届けする。第3回目は、日本の政治と経済について語ってもらった。

 両氏は、福田康夫政権が、政治をどう動かしているか海外から分かりにくいことが問題と指摘する。不透明な政治情勢が、日本の株式市場に投資する外国人投資家の不審を招いたり、外交に悪影響を与えないようにすべきだと言う。

(聞き手は日経ビジネス オンライン編集長 廣松 隆志)

 ―― 政治と経済の関係についてうかがいたい。今年の年初は株価下落が進み、エコノミストから原因は政治の不在ではないかと言われた。例えば昨年の建築基準法改定で着工件数が落ちて経済に影響していると指摘された。政治と官僚、経済についてどう考えるか。

ジェラルド・カーティス
1940年9月18日生まれ。米ニューヨーク市出身。62年 米ニューメキシコ州立大学卒業、69年米コロンビア大学大学院政治学博士課程修了。76年より現職。日本の政治研究の第一人者と評されるが、その原点は67年に博士論文の執筆のため来日、第 31回衆院選挙で大分2区から出馬した自由民主党の佐藤文生(故人)候補に密着したことから始まる。カーティス氏に佐藤氏を紹介したのが中曽根元首相。カーティス氏は博士論文を基に、83年に『代議士の誕生』(サイマル出版会)を出版している。今年4月に出版した『政治と秋刀魚』(日経BP社)には、中曽根氏との出会いなども紹介している。(写真 清水 盟貴、以下同じ)

 カーティス 日本の株安は、外国の投資家が日本から手を引いたためだ。その原因は政治にある。日本の改革が止まってダイナミズムがなくなってきたと見られたためだ。外国の投資家は非常に極端な動きをする。小泉純一郎元首相が総理大臣の時は、何か日本で革命が起こっているような感じで投資していた。

 その後、もう日本はだめだと聞くと、中身をよく見ずに表面だけを見て動くのが外国投資家。特に若い投資家は、日本のことをほとんど知らない。みんな同じように右と言ったらみんな右、左と言ったら左に行く。

 だからこそ、日本の政治がしっかりしているという印象がないことは問題だ。例えば日銀総裁の任期が終わった時点で、新総裁をすぐに決められない政権は、海外からの不信感を呼ぶ。民主党が正しいか悪いかよりも、とにかく総理大臣が承認されない総裁候補を提示したこと自体が、政治問題としては大きい。それが世界に与えた悪いイメージが非常に大きかった。

 今は、少しは外国人投資家が日本に戻ってきているという話は聞く。しかし、政治が麻痺状態になり、それを外国の投資家がよく見ずに動くと、株安やジャパンパッシングどころか、“Forget about Japan”(もう日本は忘れていい)となってしまう。

中曽根 康弘・元首相(左)とコロンビア大学のジェラルド・カーティス教授(右)

中曽根 康弘・元首相(左)とコロンビア大学のジェラルド・カーティス教授(右)

 なぜなら、今は中国の方が経済成長率は高く、しかも分かりやすい。それに対して日本は、例えば安全保障の面でも、何をやろうとしているかは見えない。これは非常に危険なことだ。すべて政治の問題であって、国内政治がしっかりしないと外交にも非常に悪い影響を与える。恐らく日本の株安は、そういった間接的な影響が大きかったと思う。

 中曽根 国内の経済戦略について、私は専門家ではないので、あまり発言できない。しかし、日本経済の課題は、中国との提携がうまくいくかどうかだ。従来は日米関係が中心だったが、今は日中関係がホットになりつつある。中国は四川大地震で相当大きな損害を受けた。中国経済は困難な状況になる。日本は今まで政治戦略ばかりだったが、そういう状況の下で日本経済と中国経済の両方が繁栄できる戦略を取ることが重要だ。

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