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第1回 企業はなぜ戦略の本質を見誤るのか

  • 佐久間 陽一郎

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2008年6月14日(土)

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 日本企業を取り巻く環境は風雲急を告げている。IT(情報技術)の発展や経済のグローバル化によってビジネスチャンスが拡大。その一方で、サブプライムローン(米国の信用力の低い個人向け住宅融資)の焦げつきを発端とする金融市場の混乱は収まらず、そこに原油をはじめとする原材料価格の高騰が重なるなど、逆風もにわかに強まってきている。

 経営におけるリスクが高まる中、チャンスをいかに捉えて業績を伸ばしていくか。企業の経営戦略の巧拙が改めて問われよう。しかし、戦略とは何か。あなたはこの問いにきちんと答えることができるだろうか。

世界で最も戦略の優れている企業は?

 ここで例題を出そう。次に企業の経営戦略についての4つの定義を示す。この中から適切な定義と思うものを2つ選んでいただきたい。

(1)市場における組織の活動の長期的な基本方針
(2)企業の資産を最大限に活用する道を選ぶこと
(3)企業間競争でライバルに勝つための大局的、総合的な方法
(4)資源の再配分

 さて、どれを選ばれただろうか。答えを示す前に、参考になる話をしよう。世界で最も経営戦略の優れた企業はどこか?──。もしこう問われたら、どの企業を挙げるだろうか。私なら迷わず、あるグローバル企業の名前を言う。それは米ゼネラル・エレクトリック(GE)である。

米GEの売上高の推移

 なぜGEなのか。それは同社が、いわゆる事業の「選択と集中」において最も徹底していると思うからである。航空・エネルギーから医療や産業機器、金融、さらにはテレビ局まで。これほど多岐にわたる事業を展開し、世界に31万人もの従業員を抱える巨大企業だが、これまで大きな落ち込みを経験することなくほぼ右肩上がりに売り上げを伸ばしてきた。

 その成功要因の1つは、前会長兼CEO(最高経営責任者)のジャック・ウェルチ氏が「それぞれの業界で1位か2位になれない事業は手がけない」と述べた原則を徹底し、厳しく事業を選別してきたからにほかならない。例えば今年5月には、家電事業を売却もしくは分離することを明らかにした。

 家電と言えばGEで100年の歴史を持つ事業である。そのかつての主力事業を「グローバルで競争力が失われた」という判断から切り離す。この徹底ぶりにGEの強さがある。

 GEの徹底した事業の選別は、ヒト、モノ、カネからなる経営資源に限りがある中、それを無駄なく有効に使おうとする取り組みと言える。

 こう書くと、先の例題の答えも分かるだろう。戦略の定義としてどれも誤りとは言えないが、適切なのは(2)と(4)である。まず、戦略として取り組むべきことが具体的に書かれており、誰が読んでも何をすべきかを理解できる。かたや(1)と(3)の定義では、具体的に何を実行したらいいのかが分からない。

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