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投資家を魅了する魔法の言葉「クリーンテック」

  • 飯野将人,堤 孝志

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2008年6月26日(木)

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 NEXT BIG THING! ベンチャーキャピタリストはIT(情報技術)、バイオの“次に来る巨大潮流”を追い求めている。本稿ではNEXT BIG THING「クリーンテック分野」の投資で先行する海外(主に米国)事例を拙訳書『クリーンテック革命』(ファーストプレス)に触れながら紹介する。さらに、この分野はわが国にも先進的な事例がある。ニッポンの事例とニッポンの投資実務家の思いも語ろう。

米国のベンチャーキャピタルの世界で今一番魅力的な言葉が「クリーンテック」

写真は朝日を浴びながら回る風力発電機タービン(2001年5月5日撮影)。(c)AFP/Lee CELANO

写真は朝日を浴びながら回る風力発電機タービン(2001年5月5日撮影)。(c)AFP/Lee CELANO

 日経のメディア上でありながら、のっけから他誌の紹介をしてしまうのだが、今週号(2008年6月21日号)の「The Economist」の特集「The future of energy」では、超保守的と揶揄されることの多い(そして分析と洞察の確かさでは一目置かれている)同誌が、14ページにわたって新エネルギーの可能性について論じている。

 

副題は「It’s closer than you think.」。ブームを煽ることの少ない、というより(英国人らしく?)ブームから距離を置いて皮肉っぽく批評することが多い同誌が、こうした表現を使うのは珍しい。

 2007年米国のベンチャーキャピタル投資額のうち「クリーンテック」の関連分野は、前年を45%上回る22億ドル(MoneyReport by PriceWaterHouseCoopers & National Venture Capital Association)、米国のベンチャー投資総額の7.4%を占めるセクターに成長した。

米国内で撮影された太陽光発電用のソーラーパネル

米国内で撮影された太陽光発電用のソーラーパネル(撮影日不明)。(c)AFP/SOLAR SYSTEMS

 大規模案件だけ見ても、「太陽電池用の薄膜コーティングを行うHelioVolt Corporation(ヘリオボルト・コーポレーション)がモルガン・スタンレーなどから1億ドル以上を調達した」「太陽電池用の薄型セルをプリント基板製造の要領で量産するAdvent Solar, Inc.(アドベント・ソーラー)が、米国のベンチャーキャピタルであるバッテリーベンチャーズらから7600万ドル調達した」「Lightspeed Venture Partners(ライトスピード)というシリコンバレーのベンチャーキャピタルが8億ドルのファンド資金を調達した」とか景気のいい話が並ぶ(ちなみにLightspeedのニュースリリースは英語、中国語、ヒンディ語、ヘブライ語で行われたが、日本語版は…(当然ながら?)ない)。

グーグルなどネット企業もクリーンテックに“ツバ”を

テスラ・ロードスター(Tesla Roadster)

ロサンゼルス(Los Angeles)にあるテスラ・モーターズ(Tesla Motors)の新たなショールームで披露された電気自動車、「テスラ・ロードスター(Tesla Roadster)」(2008年5月6日撮影)。(c)AFP/GABRIEL BOUYS

 このブームはベンチャーキャピタルだけにとどまらない。先のネットベンチャー成功組もクリーンテックに続々と手をつけている。グーグルの創業者がCIGS型太陽電池(詳細は2回目で)のナノソーラーに投資したことはよく知られているが、グーグル自身(もっともグーグル本体ではなく、Google.orgという別組織)も向こう数年間で再生可能エネルギーに数百億円の投資意向を表明している。さらに、石炭より安い再生可能エネルギーをもじった「RE<C」という研究開発グループを立ち上げ、再生可能エネルギー関連の開発をしている。

 PayPal(インターネット上の決済システムで現在はイーベイの子会社)共同創業者のElon Muskも、今はTesla Motorsを通じてバッテリー駆動のスポーツカーの開発に勤しんでいる。

 こうして「ビジネスとしてのクリーンテック」が盛り上がってきた背景としては、これまで個別要素技術として開発が進められてきたものが実用を見込んで統合され、エンドユーザーから見て分かり易い製品として具現化してきたことが大きい。

 写真のTesla製のスポーティーなバッテリー駆動車がその好例だ。太陽電池ひとつを取ってみても、発電モジュールの中の微細加工の水準が上がり発電効率が高まったり、風力タービンが洗練された結果、従来電力と遜色ない価格競争力を持ち始めた。さらに、そうした自然由来の電力源が宿命的に持つ供給力の不安定性が蓄電技術や送電技術で解決され始めたのだ。

 後々紹介してゆくが、省エネ関連が具体的にグリーンビルディングとして統合され、省エネで光熱コストが格安、かつ快適な職住空間という分かり易い製品が市場に出回り始めたことが、ビジネスとしてのクリーンテックの成長を加速させているのだ。

世界中のベンチャーキャピタリストから見て日本は有望か

 世界中のベンチャーキャピタリストから見たクリーンテック分野の有望地域としては、やはりと言うべきか、米国が圧倒的に有望視されているものの、クリーンテック先進国のドイツに続いて日本も熱い注目を集めている。(出所:「The 2008 Global Venture Capital Survey by Deloitte LLP. &National Venture Capital Association, Jun 3 2008」)

  また、ゼネラル・エレクトリック(GE)は来年クリーンテック分野で2000億円の売上をあげようとしているが、大企業中小企業を問わず、日本の技術を取り入れようと積極的だ。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官