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「40歳取締役を社長にした。組織を若返らせ、第二の創業期に」 エイチ・アイ・エス澤田秀雄会長

2008年7月1日(火)

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 今年4月、旅行代理店大手のエイチ・アイ・エスは創業メンバーであった鈴木芳夫氏から、40歳の最年少取締役である平林朗氏に社長のバトンを渡した。「この交代は、組織の若返りとともに、第二の創業を意識した」と澤田秀雄会長は語る。創業から30年近く経ち、ベンチャー精神を持って戦い続けた企業は、いつしか世界をまたぐ大企業へと成長した。若手社長に託した第二の創業とはどういう意味なのか。澤田会長に聞いた。

エイチ・アイ・エス 澤田秀雄会長

エイチ・アイ・エス 澤田秀雄会長(写真:村田和聡)

Q 前任の鈴木芳夫社長(現相談役、54歳)に比べ、4月に交代した平林朗新社長は40歳。大幅な若返りになりました。

澤田 私は57歳、鈴木相談役も54歳で、経営者としてはまだ若い部類に入るかもしれません。ですが、創業から29年が経ち、その間もずっと組織を率いてきました。

 今回の交代は、年齢による体力的な限界を迎えたのではなく、モノの考え方に新風を送り込みたかったというのが本音です。人は年を取ると考え方が保守的になりがちで、これまでの成功体験を基に考えるため、大きな変革に挑戦しようという考えを持ちづらくなるからです。
 
 特に当社の場合、旅行業界に新風を巻き起こすべく、ベンチャーとして参入し、ここまで企業を大きくしてきたという大きな成功体験があります。

 平林社長よりも少し上の世代にも優秀な人材はたくさんいたのですが、ここは思い切って、若返らせた方がいいというのが、役員の総意でした。

Q なぜこの時期を選ばれたのでしょうか。

澤田 旅行業界や航空業界は今、ドラスチックな変化を遂げている。このような変革の時には、若い世代の方がきちんとした対応ができるのではないかと考えました。

 これまで、航空運賃の下限運賃を事実上、国が決めていたのですが、2008年度からそれが撤廃されて、航空会社が自由に料金を決められるようになりました。原油高による燃料サーチャージ上昇の一方で、格安航空会社が日本に参入してくるでしょう。

 旅行業界ではJTBさんや当社のような街中に店舗を持って集客する形態とは違い、店舗を持たずにインターネット上で仲介する新しい代理店の台頭も目覚ましい。このような変革期にこそ、若い経営者である平林社長の手腕で、第二の創業という気概を持って成長させて欲しいと考えたのです。

Q 平林社長が役員に昇格したのは社長就任の1年前。当時から1年後の社長就任を見据えていたのですか。

澤田 いいえ、それはないです。我々が一番悩んだのは、彼がまだ若いということと、やっぱり経験値はあるとしても、トップマネジメントの経験値はまだまだ少ないわけですから。
 
 「もうあと1~2年、役員を務めてから」という意見もほかの役員の中にはありましたし、私自身も役員としての成果を見たい気持ちもあり、あと3年くらい先かなと思う節もありました。
 
 しかし、時代の変化は私たちの想像をはるかに超えています。3年後にバトンを渡すと目論んでいても、ひょっとしたらその頃に当社はもうなくなっているかもしれない。そう考えたら、経験のなさよりも、挑戦する意欲を持つ若い人に任せるべきだと考えが変わりました。

コメント2件コメント/レビュー

澤田前社長の決断には感心しますが、これからの旅行産業を支えるのは若者でしょうか?いま一番時間とお金を持っているのは、若者よりも高齢者、シニア世代だと思います。若い新社長に其の高齢者世代の感覚ニーズは分かりますか?今の若者のニーズはつかめても!私も以前はエイチアイエスさんを利用させて頂いていましたが、今は費用の安さだけでなく高齢者が安心できるサービスをしてくれるJALパックを利用するようになりました!(2008/07/02)

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「「40歳取締役を社長にした。組織を若返らせ、第二の創業期に」 エイチ・アイ・エス澤田秀雄会長」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

澤田前社長の決断には感心しますが、これからの旅行産業を支えるのは若者でしょうか?いま一番時間とお金を持っているのは、若者よりも高齢者、シニア世代だと思います。若い新社長に其の高齢者世代の感覚ニーズは分かりますか?今の若者のニーズはつかめても!私も以前はエイチアイエスさんを利用させて頂いていましたが、今は費用の安さだけでなく高齢者が安心できるサービスをしてくれるJALパックを利用するようになりました!(2008/07/02)

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三品 和広 神戸大学教授