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増税論議の前に、金融政策の目標

「霞が関埋蔵金」問題を世に広めた
元財務官僚 高橋洋一・東洋大学教授に聞く

2008年7月20日(日)

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 2回目では、地方分権と市場メカニズムの親和性を説き、その重要性を強調した高橋洋一・東洋大教授。消費税なしでは地方分権は成立しないと強調したが、その消費税増税については「徹底的な歳出削減を先にすべきだ」との姿勢を強調する。

 さらなる成長に対して積極的になれない日本社会。政策現場でも、官僚が作文した政策の寄せ集めではなく、マクロ経済政策と産業政策を両方見据えた、総合戦略的なビジョンが必要だと説く。

(聞き手は日経ビジネス オンライン副編集長 真弓 重孝)


 ―― 増税論議をめぐり、霞が関埋蔵金があるかどうかの話がくすぶっていますね。中川秀直衆院議員は「40兆~50兆円ある」と主張していますが、与謝野馨前官房長官が会長の自民党財政改革研究会は「ない」と。

 高橋 そもそもは、民主党の歳出削減案に対し、2007年11月21日に、財革研が「霞が関埋蔵金伝説の域を出ない」と中間とりまとめ案の中で反論しました。それが、今回の埋蔵金論争の始まりです。

 その翌日の22日には、中川さんが代表世話人の1人である最大派閥の清和政策研究会(町村派)が「いや、ある」と反論し、12月1日に中川さんが愛媛県新居浜市で開いた講演で、「40兆~50兆円ある」と主張しました。

財務省も認めた「霞が関埋蔵金」

高橋洋一(たかはし・よういち)氏
1955年東京都生まれ。東京大学理学部数学科、経済学部経済学科卒業。80年大蔵省(現財務省)入省。財政金融研究所(現財務総合政策研究所)、プリンストン大学客員研究員、理財部長など経て、2003年8月に内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)に就任、郵政改革を担当する。その後、内閣参事官を経て退官、現在に至る。2007年にいわゆる「霞が関埋蔵金」を世間に広める役割を果たした。著書に『財投改革の経済学』(東洋経済新報社)、『さらば財務省!』(講談社)、『「お国の経済」』(文藝春秋)などがある

(写真:菅野 勝男)

 その後で、財務省は「埋蔵金」の存在を認めたのです。だから、今年度予算では財政融資の特別会計にあった「埋蔵金」、つまりは準備金の10兆円をはき出しました。しかし財革研は、今年2月末にまた「霞が関に埋蔵金は存在しない」という報告書を出したのです。

 ―― 改めて埋蔵金の存在を否定してから増税路線を推し進めようということですよね。

 高橋 財政再建のために増税が必要か否か、というのは、増税の前にやるべきことをいくつ終わらせるかの問題です。私は、政府の特別会計などに貯まっている資産があるのだから、まずそれを検証して財源にする方策を検討した方がいいという立場です。増税派の主張は、埋蔵金はそもそも存在しないのだから議論すべきことの1つではない、まず増税が先だというものです。

 でも、財政再建には、実は、デフレーションから脱却するのが一番簡単なのです。今、日本はインフレーションになっていると皆がすぐに言うのだけど、はっきり言ってインフレになんかなっていませんよ。一部の物価だけが高くなってもインフレとは言いません。インフレになるには総合指数が高くならなければいけないのですが、1%程度ですから、インフレとは到底呼べません。

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「増税論議の前に、金融政策の目標」の著者

広野 彩子

広野 彩子(ひろの・あやこ)

日本経済新聞社NAR編集部次長

朝日新聞記者を経て日経ビジネス記者、2013年から日経ビジネス副編集長。日経ビジネスオンラインでコラムの執筆・編集を担当。入山章栄氏の著作『ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学』を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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