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「親会社から独立する。投資ファンドの傘下で成長を目指す」

  • 大豆生田 崇志

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2008年7月15日(火)

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 2008年6月23日号第2特集の投資ファンド調査では「小さなトップランナースペシャル」として、ファンドの傘下に入って成長路線を歩む中小企業を紹介した。大手電機メーカーなど向けにDVDプレーヤーや携帯電話など電子機器の中にある小さな金属バネ部品などを製造しているラドヴィック(LADVIK、埼玉県蓮田市)は、その1社だ。国内だけに製造拠点を持ちながら、利益率は30%に達したこともある高収益企業だ。

 もともと液晶ガラス基板加工大手の倉元製作所のグループ会社だったラドヴィックは、親会社の4期連続の最終赤字による債務返済のために、売却を余儀なくされた。昨年12月に香港系投資ファンドのベアリング・プライベート・エクイティ・アジアへの全株売却が決まった。買収先にファンドを選んだのはラドヴィック自身だった。その狙いは何か。ラドヴィックの堀口文弥社長に起業精神を語ってもらった。

写真1

NBO 昨年12月に投資ファンドの傘下に入る決断をした理由は何だったのでしょう。

堀口社長 顧客重視のためにファンドを選んだのです。昨年夏に親会社から株式売却を持ちかけられた際、最初はファンドという名前やイメージからアレルギーがありました。ハゲタカではないが、どこかの海外企業に売られてしまって従業員と顧客が困る、と考えて反対しました。

 部品を製造していますから、顧客の企業があって伸びてきた会社です。顧客は現在の経営陣で安心感を持っています。売却先がファンドだと聞くと、自分の競争相手の同業他社に売られてしまうのではと心配されてしまうと困ります。それでは会社はやっていけない。そのため最初は、親会社にファンドではなく事業会社への売却を逆提案しようとしたほどでした。しかしよく調べてみると、プライベートエクイティファンドはそうではないと分かりました。

 ファンドの傘下で、経営は任せてもらうMBO(経営陣が参加する企業買収)であれば、今まで通りの経営陣でファンドの資金や海外ネットワークも活用できる。ラドヴィックの売り上げの3分の1に当たる製品は直接・間接に海外に行っています。顧客の元に挨拶に行くと、海外に拠点があるといいという話も出てきます。ならば、むしろ顧客に喜んでもらえると考えるようになったのです。

 もともと親会社の傘下で株式上場を目指していた時期があったことも理由の1つです。子会社上場は難しくなっているので、事業会社ではなくファンドの傘下の方が資本政策はやりやすい。ファンドと一緒にMBOをした方が顧客も安心すると思うようになりました。

NBO それでも顧客が動揺しないよう相当気を配られたようですね。

堀口社長 元の親会社が昨年12月にプレスリリースを発表したと同時に、間を置かずに4人の取締役が主要な顧客の元に出向いて説明に回りました。顧客から問い合わせが来るよりも先に行ったのです。

 私どもは1996年に、当時はまだ珍しかったM&A(合併・統合)をしました。その時、誰もが名前を知っている顧客の大手企業は、M&Aしたというだけで1年間ほど見積もり請求すら出してくれなくなったこともありました。その経験から、顧客に「どうなってんだ」と言われてから説明しに行ってもなかなか納得してくれないかもしれないと思ったのです。案の定、プレスリリースを読んで説明も聞かずに「ファンドとは何だ」と待ち構えていた顧客もいました。いきさつを説明してMBOで経営陣が代わらないと伝えると、ようやく安心してくれました。

 理解してくれた顧客もいましたが、やはりまだファンドに偏見を持っている会社もあります。ファンドがずっと保有していることはないことは知っているので、その後はどうなるのか心配だったようです。どうしても悪い方に考えがちなのです。

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