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第51話 「ジェピーの取締役になってもらえないだろうか」

2008年7月23日(水)

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◎前号までのあらすじ

 ジェピーの株主総会は大波乱のうちに幕を閉じた。

 間中隆三と沢口萌がジェピーを乗っ取るという企みは、達也の渾身の一撃で頓挫した。

 総会が終わり、社長の益夫が達也を社長室に呼んだ。部屋のソファには、会長である財部ふみの娘、早百合が座っていた。

 達也は間中の思うがままに操られていた益夫が情けなく、腹を立てていた。そんな達也に向かって、益夫は心情を吐露し始めた――。

 「さっき話したように、父の会社を継ぐことが私の使命だった。これまで私なりに頑張ってきたつもりだ。でもはっきりと分かった。団君、君の言う通りだ。私はね、会社の経営者の器じゃないんだよ。この会社は、能力のある人に経営してもらいたいと思っている」

 早百合と達也は、身じろぎもせずに益夫の話に聞き入った。

 「何か腹案でもあるのですか?」

 達也が聞くと、益夫は懇願するような眼差しでこう言った。

 「どうだろう。ジェピーの取締役になってもらえないだろうか」

 (ちょっと待ってくれ…)
 益夫のあまりに唐突な申し出に達也は狼狽した。

 考えてみればとんでもなく身勝手な申し出だ。

 (受け入れれば、俺がこの男の尻ぬぐいをすることになる)

 そんな達也の思いを見透かしたかのように、傍らで黙っていた早百合が、深々と頭を下げて口を開いた。
 「私も、母も、ぜひそうしてほしいと思っています」

 その言葉には強い意志が込められているのが達也にも伝わってきた。

 しかし達也には引き受ける気などさらさらなかった。ただ、断るにしてもうまい言葉が浮かばないのだ。

 「今すぐにはお答えできません。仮にお引き受けするにしても、間中さんや斑目さんがしていた仕事も覚えなくてはなりませんし、せめて1カ月ほど、考える時間をいただけないでしょうか…」

 こう言うと、達也は社長室を後にした。

「「熱血!会計物語 ~経理課長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「第51話 「ジェピーの取締役になってもらえないだろうか」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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