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ホンダが記載した税務リスクの意義

グローバル企業に、新たに課せられる対応とは

  • 杉田 庸子

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2008年7月28日(月)

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 ここ数年、日本の大手企業が税務当局から移転価格税制に伴う追徴課税を受けるケースが続いている。2005年度に追徴課税が100件を超え、指摘された申告漏れ総額は2836億円に達した(日本経済新聞調べ)。これは、法人に対する申告漏れ総額の20%にも相当する、と言われる。

 2008年4月には、ホンダ7267が中国の4輪事業に係る合弁企業との取引に関係し、2006年3月期までの5年分の取引について、総額1400億円もの申告漏れを指摘された。これによる追徴課税額は800億円近いとされている。この金額は、2006年に武田薬品工業4502が追徴課税された570億円を上回り、決定すれば日本企業で史上最高額となる。

 ホンダや武田薬品などが追徴課税されるきっかけとなった移転価格税制とは、企業が法人税率の負担を安易に軽減するのを防ぐために設けられた税制。税負担を安易に軽減したか否かの判断は、税率の低い海外の現地法人と親子間で商品を売買する価格に基づいて行う。

 この親子間の売買価格が、いわゆるアームスレングス価格と呼ばれる資本関係のない企業に販売する価格と比べて著しく低いなど、妥当な水準でないと課税当局が判断した場合には、追徴課税が行われる。ここ数年、移転価格税制による追徴額が増加している傾向には、日本企業のグローバル化が進み、生産・販売拠点を海外に移転する動きが加速していることが関係している。

実効税率は前年度より7.4ポイントアップ

 今回のホンダの件では、課税当局は、部品や工場設備、技術指導などの取引について、日本側が提供した資産の価値に比べて受け取った代金が割安で、日本側の所得を圧縮していると指摘している。これに伴いホンダはこの税務調査による更正結果を見込んで、2008年3月期の有価証券報告書の連結損益計算書に法人税等として3874億円を計上している。

 この額は、前連結会計年度に比べて1035億円、36.5%の増加となる。これによって2008年3月期の同社の実効税率は、前年度より7.4ポイント高い43.2%となっている。有価証券報告書に記載された注記によれば、ホンダは移転価格税制に関する調査に伴い、米国財務会計基準審議会による解釈指針第48号(FIN 48)「法人所得税の申告が確定していない状況における会計処理」に基づく見積額を「未認識税務ベネフィット」として、連結財務諸表上に計上したとしている。

 解釈指針48号には、会社が行った法人税等に関する税務処理が最終的に認められない可能性がある場合、関連負債を認識する必要があると定めている。これまでは米国企業は、財務会計基準書109号に従って税務関連の債務を計上していた。しかし、同109号は納税にまつわる不確実性に対処しきれない面があり、企業によって債務の計上がまちまちになるといった問題があった。

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