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最終回 「会社経営に必要なことは、犠牲者を最少にすることだ」

2008年7月30日(水)

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◎前号までのあらすじ

 株主総会を終え、ジェピーの社長、財部益夫は達也を社長室に呼んだ。益夫は、ジェピーを立て直すため、達也に取締役になってくれるよう頼んだ。会長のふみ、そして娘の早百合も同じ気持ちだった。

 益夫の唐突な申し出に悩んだ達也は、何日も迷った挙句、恩師である宇佐見に電話をかけて相談することにした。

 ふがいない社長、粉飾だけでなく横領まではたらいた間中…。達也はそんな経営者たちがダメにした会社の尻ぬぐいをするのは真っ平だと思っていた。

 電話の向こうの宇佐見の言葉は、達也には思いもよらない洞察力に満ちたものだった。

 「さっき先生は、策士が策におぼれたとおっしゃいましたよね」
 達也が聞いた。

 「その通り。有能な経営者は会計を経営戦略の柱と位置づけている。ところが、間中は会計の本質を理解していなかった。

 それと、間中が失敗したもうひとつの理由は、三沢君という有能な技術者を遠ざけてしまったことだ。すべて自分で決断しようとした。金をかければ何でも手に入る、と信じていた」

 (会計を経営戦略の柱にする…)
 達也は、間中の口から同じ言葉を聞いたことを思い出した。

 (そうか…)

 達也は、自分が間中の一面だけしか見ていなかったことにやっと気づいた。期待され、期待を裏切り、追い詰められそうになったとしたら、誰もが同じ間違いを犯す可能性がある。宇佐見はそう言いたいのだ。

 三沢工場長があれほど信頼していた木内は、じつは斑目のスパイだった。それも真理が言っていたように、木内はそうしなければ職を失っていただろう。沢口萌もセレブに憧れる一方で自分の限界を感じていたから、間中に人生をかけ、いけないことを承知で会社の財産に手をつけたのだろう。

 (どんな状況にあっても、正義を貫ける人間なんて、この世の中にはいない、ということか)

 達也は、そう思わずにはいられなかった。

「「熱血!会計物語 ~経理課長、団達也が行く」」のバックナンバー

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「最終回 「会社経営に必要なことは、犠牲者を最少にすることだ」」の著者

林 總

林 總(はやし・あつむ)

公認会計士

外資系会計事務所、監査法人勤務を経て開業。国内外でビジネスコンサル、管理会計システム導入コンサルのほか、大学で実践管理会計の講義を行っている。また管理会計の草の根活動として、団達也会を主宰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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